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高エネルギー物理実験  ヒッグス粒子と LHC 計画

東京理科大 物理学特別講義 B No.12. 高エネルギー物理実験  ヒッグス粒子と LHC 計画. 2006 年 12 月 21 日 近藤敬比古 高エネルギー加速器研究機構(KEK). 素粒子物理学 物質の根源を研究する学問分野。 最近の加速器技術の急速な発展により、次々と新しい発見がなされた。素粒子物理学関係のノーベル物理学賞はかなり多い 。. 大きさ. 研究に必要な加速エネルギー. 加速器の例 KEK 12GeV 陽子シンクロトロン ( 1975 年 11 月完成~ 2006 年 3 月停止). 素粒子物理実験

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高エネルギー物理実験  ヒッグス粒子と LHC 計画

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  1. 東京理科大 物理学特別講義B No.12 高エネルギー物理実験  ヒッグス粒子とLHC計画 2006年12月21日 近藤敬比古 高エネルギー加速器研究機構(KEK)

  2. 素粒子物理学 物質の根源を研究する学問分野。 最近の加速器技術の急速な発展により、次々と新しい発見がなされた。素粒子物理学関係のノーベル物理学賞はかなり多い。 大きさ 研究に必要な加速エネルギー

  3. 加速器の例 KEK 12GeV 陽子シンクロトロン (1975年11月完成~2006年3月停止) 素粒子物理実験 加速ビームを使って陽子の内部構造を研究したり新しい粒子を生成して研究する。 E = mc2    ビームエネルギーが高いほど    重い粒子を生成できる。

  4. 今回の講義項目 高エネルギー素粒子実験のための加速器 • エネルギーフロンティアー加速器 • 最高の衝突エネルギーを実現して新粒子を発見する。 • LEP@CERN(1989-2000) • Tevatron@Fermilab (1986-2009) • SSC@USA(途中で建設中止) • LHC@CERN(2007より運転開始) • インテンシティフロンティアー加速器 • 素粒子を大量に生成して素粒子の精密測定を行う。 • Bファクトリー:KEK-B@KEK(1998-)PEP-II@SLAC(1998-2008)→bクォークのCP非対称性の発見 • J-PARC@東海村(2008-.....)

  5. LHC 加速器のエネルギー 陽子の質量 1950年 2000年

  6. LHC (Large Hadron Collider) 周長27kmのLEPトンネル(地下深度~100m)を再利用して、LHC加速器を2007年に完成させて、重心系エネルギー 14 TeVの陽子・陽子衝突を実現する。 参考:山の手線の周長は約32km

  7. LHC(Large Hadron Collider)計画 • Large=大きい • 加速器リングの周長が27キロメートル(山の手線:32km) • ビームエネルギーが7TeV(7兆電子ボルト) • 現在の最高エネルギーはTevatron(米国Fermilab)で1TeV • Hadron=ハドロン • 陽子・中性子・π中間子など強い相互作用をする粒子群の総称で、LHCの場合は陽子と重イオンのビームであることを示している。 • Collider=コライダー(衝突型加速器)

  8. Why so large ? ・7TeVに加速された陽子をリングを一周させるためには、磁場を使って陽子を曲げる。 ・電磁気学よりローレンツ力: 速度vの電荷eを持った荷電粒子が電場Eと磁場Bから受ける力Fは であることより、光速の運動量 p の粒子が曲げられる曲率半径 r は で与えられる。[ ]は単位を示す。陽子ビームの エネルギー7000 GeVとLHC加速器マグネットの 強さ B = 8.36 Teslaを代入して よって周長=2πρ=17.5 kmが得られる。他に 四重極電磁石や実験室など色々な設備が付く スペースが必要なので、実際には 27 kmになる

  9. Large高いエネルギーがなぜ必要か? (1)Large高いエネルギーがなぜ必要か? (1) ・発見をめざしているヒッグス粒子の質量は200 GeV/c2付近にありそうである。 Note M=106 G=109 T=1012 未発見 問題:陽子の質量をアボガドロ数(NA=6×1023 mol-1)を使って計算せよ。

  10. 問題:陽子の質量をアボガドロ数(NA=6×1023 mol-1)を使って計算せよ。 ・ 水素原子は陽子1個と電子1個からなる。   ・ 水素の1 molはほぼ1グラムである(より正確には1.008 g)。   ・ 水素の重さの殆どは陽子の重さであるとすると、    ここでグラムとエネルギー単位の電子ボルト(eV)の換算には次の式を使った 1 電子ボルト(eV)は電荷eを持つ電子が1ボルトの電位差で得るエネルギー量 E=mc2 (Einsteinの質量公式) 例:Siのbandgap Eg=1.1eV

  11. Large高いエネルギーがなぜ必要か? (2) ・ヒッグス粒子の予想される質量範囲は 114~1000 GeV/c2である(後述)。 ・陽子はクォークとグルーオンからなるので、それらが運ぶエネルギーは親の陽子のエネルギーのほぼ数分の1以下であるから 新粒子発生に使えるエネルギー  ~   全体の10%程度 となる。従って、陽子ビームのエネルギーは Ep = 1000 GeV / 10% ~10 TeV 程度でなくてはならない。 EA EB 陽子の中のクオークとグルーオン分布 陽子・陽子の衝突による素粒子反応

  12. Hadron : なぜビームは陽子なのか? (1) ・ 加速器の種類:加速器ビームには安定した荷電粒子(e-, e+, p, pbar )を使うので 4種類のタイプがある。 [1] 電子・陽電子衝突型 ・Bファクトリー(KEK, SLAC), LEP(CERN), ILC(国際リニアーコライダー) ・電子と陽電子が衝突消滅して100%のエネルギーが粒子生成エネルギーに使用できる。 ・電子は曲げると放射光(synchrotron radiation)を出して  エネルギーを失うので、100GeV以上のリング型加速器  は不可能 (次ページ)。 ・ビームを曲げないで一気に加速するリニアーコライダーが2010年代の加速器計画として、技術開発中と設計が進んでいる。

  13. Hadron : なぜビームは陽子なのか? (2) ・放射光の放出:一般に半径 rで回る質量 m、エネルギーEの粒子は、1周りで のエネルギーを放射光放出で失う.LEP のパラメーター r = 4.3 km, E = 100 GeV を入れると、 と、電子が1ターンに2% もエネルギーを失う.を補うためには超伝導RF空洞が580mも必要になる。LEPがリング型の e+e-衝突加速器の限界である。 ・陽子の質量は電子の質量の1840 倍なので、 放射光エネルギー損失は電子の1013分の1 なので、高いエネルギーまで簡単に加速できる。

  14. Hadron : なぜビームは陽子なのか? (3) [2] (陽)電子・陽子衝突型 ・HERA加速器(ドイツのDESY) 28 + 920 GeV ・陽子中のクオークやグルーオンの分布を調べるのに最適 ・新粒子生成には不向き [3] 陽子・反陽子衝突型 ・テバトロン(米国のフェルミラボ) 980 + 980 GeV ・反陽子と陽子を同じビームリングの中でまわすことが出来るので、1つの加速器リングでよい。 ・反陽子の大量生成が難かしいので高いルミノシティ(輝度)を達成できない。 [4] 陽子・陽子衝突型 ・LHC(CERN) 7,000 + 7,000 GeV  (建設中) ・陽子を2つのビームパイプの中で反対方向にまわす。 ・高いルミノシティ(輝度)を達成できるので、ヒッグス粒子生成などの稀に起こる現象を研究できる。 ・新粒子生成などに利用可能なエネルギーは数分の1程度。

  15. Collider : 衝突型が最高エネルギーを実現する ・新粒子の生成に必要なエネルギーは重心系エネルギー ECMである。 E E E p1 p2 p1 p2 fixed target, 標的=水素 colliding beam , 陽子・陽子衝突 4元ベクトル 15倍の違い! (ここでmp=0.938 GeV/c2, E=100 GeV とした。)

  16. 中間まとめ 陽子ビームを使うことで 最高エネルギーを実現できる Large Hadron Collider 衝突型で最高エネルギーを実現できる 最高エネルギーを達成するため  トンネルは出来るだけ大きく     磁場は最大にとる。 → 金と時間がかかる!

  17. LHC計画の目的 1. 標準模型が予言するヒッグス粒子を発見し、その性質を研究する。 2. 標準模型を越える物理法則を探求する:       例:超対称性粒子の発見       余剰次元理論の検証       クォークの内部構造

  18. 標準模型(Standard Model) エネルギー領域 1 eV~1,000,000,000,000 eV で厳密に自然を記述する唯一の非常に強力な素粒子理論 !!

  19. 標準模型と実験の一致の例: e+ + e- →クオーク 実線は標準模型による計算

  20. 標準模型の世界

  21. 相互作用 (力) ゲージ粒子を交換することによって力が伝わる! n 1935年 湯川秀樹:中間子を交換することによって陽子が結びつき原子核を作ることが出来る。 p+ p+ n

  22. 標準模型の世界 しかしこれで全てではなかった。

  23. 陽子 e udu W n udd 中性子 自然界には4種類の力が存在する 例:b崩壊 n→p+e-+n

  24. 陽子 e udu W n udd 中性子 自然界には4種類の力が存在する 例:b崩壊 n→p+e-+n • 疑問点 • なぜ弱い力を伝える粒子(W,Z)のみ質量があるのか? • Mg = Mg = 0, MW ~MZ~80-90 GeV (100 Mp) • なぜ強い力は短距離しか届かないのか?

  25. 疑問点 • なぜ弱い力を伝える粒子(W,Z)のみ質量があるのか? • なぜ強い力は短距離しか届かないのか? 電弱理論 (Glashow Weinberg Salam理論)  Quantum Color Dynamics (QCD 量子色力学) ・ 1960年 S. Glashow, 1967年 S. Weinberg, A. Salam ・ ヒッグス場を導入して SU(2)L×U(1)の自発的対称性の破れを作って電磁力と弱い力を統一した。 ・ 1970年後半多くの実験で確認される  ・ 1979年 ノーベル物理学賞受賞 ・ 1983年 W, Z粒子が発見された。 ・ まだヒッグス粒子が見つかってない。 ・ 1970年前半 D. Gross, F. Wilczek, D. Politzerが提案 ・ クォークは3種のカラー荷電を持ちグルーオンを交換する。 ・ SU(3)C ・ クオークは単独に存在しない。 ・ 1979年 グルーオンの発見 ・ 2004年 ノーベル物理学賞受賞

  26. ゲージ対称性 波動関数の位相を 任意の場所で任意 に変えても運動方 程式が変わらない。 ヒッグス場はなぜ必要か? ・運動方程式はゲージ対称性を持つことによりくりこみ可能(renormalizable)になり計算上の発散を回避できる。 ・しかし粒子が質量を持つと運動方程式のゲージ対称性が破れてしまう。 ・ 基礎方程式はゲージ対称だが、現実世界はその対称性を破っているとすればいいー>自発的対称性の破れ 朝永・Feynman・Schwinger,1965 ノーベル物理学賞 この矛盾の解決法 ヒッグス先生はゲージ理論では自発的対称性が破れても質量=0 の南部・ゴールドストーンボゾンが発生しないことを証明した。 Peter Higgs (英)

  27. 自発的対称性の破れ • 運動方程式は対称であるにも関わらず、現実の物理状態はその対称性を破っている場合のこと: 例:磁性体 ・運動方程式は回転対称で特別の方向を選ばない。 ・キューリー温度Tc以上では個々の原子の磁化の方向はバラバラである。 ・キューリー温度Tc以下では磁化の方向が揃うので、回転対称性が破れている。しかし、どの方向が選ばれるかはspontaneous(自然発生的)である。 この方角が自然発生的に選ばれた!

  28. ヒッグス場の導入 スカラーのヒッグス場fが存在するとし、そのポテンシャルエネルギーが で与えられたとする。 m2 が負ならば最小エネルギー状態(=真空)では f が存在する。 真空 真空 宇宙の温度が高いとき 宇宙が冷えたとき

  29. ヒッグス場の存在による質量(重さ)の創生の世俗的説明ヒッグス場の存在による質量(重さ)の創生の世俗的説明 • 真空は、スカラー場で満ちているとする。 • W/Zボゾンやクォーク・レプトンは、ヒッグス場との相互作用のため、運動にブレーキがかかり、それが質量だとみなすことができる。光などはヒッグス場と結びつかないとすればよい。

  30. ヒッグス粒子とその性質(1) • ヒッグス場があれば、最低1種類のヒッグス粒子が存在しなくてはならない。 • ヒッグス粒子の質量:   しかしヒッグス場のself couplingλがわからないのでヒッグス粒子の質量は予言できない。 • ヒッグス場とフェルミ粒子(quark, lepton)の 結合定数はその質量に   比例する。

  31. 標準ヒッグス粒子の質量の範囲 Tribiality Bound: λのくりこみ群方程式からλが発散または負にならない領域が求まる。図の横軸Λは標準モデルが破綻するエネルギースケール。大統一(1015 GeV)まで標準モデルが正しいとすると、 130 < mH < 180 GeV と予言される。ヒッグス粒子はかなり軽いらしい。 T. Hambye and K. Riesselmann, PR D55(1997)7225より

  32. 114 GeV LEPでの直接観測で見つからなかった範囲 ヒッグス粒子の直接・間接探索 輻射補正項の中にmHが入っているので実験データをfitすると、 mHの許される範囲が推定できる。   横軸:SM higgs mass   縦軸:Dc2=c2-c2min 黒い線がすべてのデータを使ったときの結果。青バンドは理論の誤差。黄色は直接ヒッグス探査による除外区域。 http://lepewwg.web.cern.ch/LEPEWWG/plots/winter2006/

  33. ヒッグス粒子が発見されれば標準模型が完結する !ヒッグス粒子が発見されれば標準模型が完結する !

  34. 1980年代からの合言葉最後の粒子:ヒッグス粒子を探そう!1980年代からの合言葉最後の粒子:ヒッグス粒子を探そう! ・ エネルギーを約1,000 GeVまでカバーすること。 ・ 電子・陽電子(e+e-)コライダー:技術的困難さあり。 ・ 陽子・(反)陽子(pp)コライダー:    技術的に可能。イベントが汚い。 SSC計画(米国)、LHC計画(CERN)

  35. 巨大計画競争: SSC(米国) vs LHC(欧州) • 1982年から米国内で検討開始。 • 1984年DOEがSSC設計のためのCDGをLBL研究所内に設置。 • 1987年レーガン大統領がSSC建設をテキサス州に決定。 • 1989年テキサス州にSSC研究所が設立され、周長82kmの加速器トンネル工事などが開始された。 • 日本チームはSDC実験に参加。 • 1993年10月SSCの建設中止が議会で決定された。 L H C計画 S S C 計画 E = 7+7 TeV, L=1034cm-2s-1 周長27km, LEPトンネル再利用 E=20+20 TeV, L=1033cm-2s-1 周長87km, ~ 5千億→1兆円 • 1987年:ルビア将来計画委員会がLHCを次期計画として選択。 • 1990-4年:実験装置の検討。SSC計画の研究者らもかなり参加。 • 1994年: LHCの2段階建設を決定。 • 1995.5.10 :日本による第1次LHC建設協力(50億円)が発表された。 • 1996年1月: ATLAS, CMSの承認。 • 1996年12月:2005年完成を決定。 • 2003年:2007年完成に変更。 • 2007年:加速器完成予定。 SSC難民

  36. CERN (Conseil Europeen pour la Recherche Nucleaire) ・欧州合同の高エネルギー物理学研究所 ・加盟国20カ国が国民総生産に比例して出資 ・年間予算 900億円 ・1954年設立 ・職員数 2500人 ・利用者数 全世界から6千人 ・加速器:PS (28GeV), ISR, SPS (450GeV), LEP (215GeV)LHC(14,000GeV) ・ノーベル物理学賞:3 World Wide Webの誕生地!!CERN計算機部門の Tim Berners-Lee氏は、世界中に散らばっている実験チームのメンバーの研究者間で、瞬時に同じ情報をアクセスするにはどうしたらよいか悩んだ末、1990年も年の暮れ近くにWebの発明に至った。最初のWebに使われたNeXTStepというパソコンは CERNに陳列されている。 CERN ジュネーブ

  37. CERN創立50周年記念式典 2004年10月19日(火) @CERN スペイン国王 シラク フランス大統領 など 日本から森山元文部科学大臣が出席 ルビア、シャルパックらノーベル物理学賞受賞者 森山元大臣の現場視察はありがたい シラク大統領と森山元大臣

  38. CERN創立50周年記念オープンデイ 2004年10月16日 日本ブースCERN創立50周年記念オープンデイ 2004年10月16日 日本ブース

  39. LHC Tunnel 27 km ring used for e+e- LEP machine

  40. LHC計画の予算規模 (1)建設費 LHC加速器と土木工事      2950億円 実験装置(factor ×1.5込み) 1683億円   ATLAS 529 MCHF CMS 518 MCHF ALICE 125 MCHF LHCb 75 MCHF CERN人件費(LHC分)   886億円        総 計       ~ 5500億円 (2)運転経費 CERNの経費(計算機含む)     225億円/年 外が出す実験運転経費(4実験を含む)40億円/年 総計        ~ 265億円/年

  41. LHC加速器の主要性能 主リング周長 26.6 km 陽子ビームエネルギー 7.0 TeV (7×1012eV) ルミノシティ 1034 cm-2s-1 バンチ間隔 25 nsec (40 MHz) バンチ当りの陽子数 1011 ビームエミッタンス 3.75×10-6 m mrad 二口径双極電磁石 1232台 双極電磁石長と磁場 14.2 m,8.36 Tesla 衝突点でのビーム半径 16 mm バンチ衝突当りの陽子衝突 19

  42. LHC加速器の主要性能 主リング周長 26.6 km 陽子ビームエネルギー 7.0 TeV (7×1012eV) ルミノシティ 1034 cm-2s-1 バンチ間隔 衝突頻度f 25 nsec、40 MHz バンチ当りの陽子数 NB 1011 ビームエミッタンス 3.75×10-6 m mrad 超伝導ダイポール電磁石 1232台 ダイポール電磁石長 磁場 14.2 m,8.36 Tesla 衝突点でのビーム半径 s 16 mm バンチ衝突当りの陽子衝突 19 Luminosityの概算

  43. 570 f Cold-mass1.9K CERNで組み立て中の超伝導ダイポール thermal shield, 50K 194 Main Dipole 断面図:2つのダイポール磁場とビームパイプを一つのヨークとクライオスタットの中に入れる 2-in-1 型。Cold-mass部分は超流動ヘリウムを使って 1.9 K まで冷やす。

  44. 15.1 mm (both) strand数 : 28(inner), 36(outer) Rutherford type Cable 11850A @7T outer layer inner layer bore半径 28 mm Strandinner, outer filament数: 8900, 6500本 filament径: 7 , 6 mm Cu/NiTi: 1.65 , 1.95 Diameter: 1.065, 0.825 mm mm LHC Main Dipoleの超伝導コイル部

  45. LHCマグネットの生産・検査・据付 1232台の超伝導ダイポールマグネットは、CERNが技術開発し、欧州の3企業に技術移転して量産を行っている。2006年10月まで全台数が納入される。全数CERNで冷却・励磁検査を受け殆どが合格した。 2006年12月までに1000台のマグネットが地下トンネルに据え付けられた。

  46. 超伝導ダイポールマグネットの生産・検査・据付の経過超伝導ダイポールマグネットの生産・検査・据付の経過 2007年のLHC加速器の完成に向けて順調にマグネットの生産や据付が進んでいる。

  47. LHCのビーム衝突点 Low-b挿入用超伝導四極マグネット KEKが設計、東芝が製造    磁場勾配 = 215 T/m    長さ 5 m、口径 70 mm 2005年に18台の生産と検査を完了した。 コイルの断面図 超伝導ケーブルを巻く 作業(東芝京浜工場) コイルを検査するために垂直型クライオスタットに入れる(KEK)

  48. ビーム衝突点では、陽子ビームを10ミクロンの太さに絞りこむ。このためにレンズの役割をする超伝導4極マグネットが必要で日本と米国とが設計・製造した。ビーム衝突点では、陽子ビームを10ミクロンの太さに絞りこむ。このためにレンズの役割をする超伝導4極マグネットが必要で日本と米国とが設計・製造した。 Fermilab製 KEK製 ビーム衝突点

  49. CERNには加速器が多くありLHCへの入射ビームをつくるCERNには加速器が多くありLHCへの入射ビームをつくる 7 TeV 450 GeV 27 GeV

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