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電子計測 講義

電子計測 講義. (第3巻). 3年次前期2単位選択 担当: 玉野 和保. 単元6(1/25). 第6単元  電気計器用機器の誤差とその対策. 講義で話したいこと. 誤差. あいまいさと誤差、誤差の種類 測定値と真値の関係. 誤差の処理と有効数字. 誤差の伝播 有効数字とその処理. 計器の誤差表示と処理. 計器に発生する誤差 公差、 Read Digit Error 誤差とレンジの切り替え. 単元6(2/25). あいまいさと誤差. (誤差として一括処理している) 測定値のゆらぎ. 未定義情報 未知情報の混入(カオス). あいまいさ.

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  1. 電子計測 講義 (第3巻) 3年次前期2単位選択 担当: 玉野 和保

  2. 単元6(1/25) 第6単元 電気計器用機器の誤差とその対策 講義で話したいこと 誤差 あいまいさと誤差、誤差の種類 測定値と真値の関係 誤差の処理と有効数字 誤差の伝播 有効数字とその処理 計器の誤差表示と処理 計器に発生する誤差 公差、Read Digit Error 誤差とレンジの切り替え

  3. 単元6(2/25) あいまいさと誤差 (誤差として一括処理している) 測定値のゆらぎ • 未定義情報 • 未知情報の混入(カオス) あいまいさ • 外乱の統計的混入 • 装置の統計的ゆらぎ(ショットノイズ) 統計性 • 既知の情報混入で測定値が変化 • 装置の特性(バネやまさつ) かたより • 不注意 • くせ まちがい あいまいさと誤差は類似しているが根本的には違う

  4. 単元6(3/25) 誤差や諸あいまいさの定義 JIS Z8103(1990)による定義 測定値から真の値を引いた値 (誤差の真の値に対する比:相対誤差) 誤  差 かたより 測定値の母平均から真の値を引いた値 測定値の大きさがそろっていないこと、また不そろの程度(標準偏差で表す) ばらつき 測定者が気付かずに犯した間違い、 またはその結果求められた値 まちがい

  5. 単元6(4/25) 誤差の種類 JIS Z8103(1990)による定義 系統誤差 測定結果にかたよりを与える原因によって生じる誤差 突き止められない原因によって起こり、 測定値のばらつきとなって現れる誤差 偶然誤差

  6. 単元6(5/25) 誤差の種類 JIS Z8103(1990)による定義 いくつかの量の値から間接に導き出される量の値の誤差のうちで、それを構成する個々の量の値の誤差によって生じる部分 部分誤差 いくつかの量の値から間接に導き出される量の値の誤差として、部分誤差を合成したもの 合成誤差 種々の要因によって生じる誤差のすべてを含めた総合的な誤差 総合誤差 個人誤差 測定者固有のくせによって測定上または調整上生じる誤差 視 差 読みとりに当たって視線の方向によって生じる誤差

  7. 単元6(6/25) 測定値と真値の関係 JIS Z8103(1990)による定義 • 測定量の正しい値(観念的な値、みなし値を使用) • 標準器について、それが現実にもつ値 真の値:T 測定値:M 測定によって求めた値 測定量の真の値が存在する範囲を示す推定値 (標準偏差で表す) 不確かさ かたよりの小さい程度 正確度=(M-T)/T 正確さ ばらつきの小さい程度 精密度=標準偏差またはその倍数 精密率=精密度/母平均 精密さ

  8. 単元6(6/25) 測定値と真値の関係 JIS Z8103(1990)による定義 • 測定量の正しい値(観念的な値、みなし値を使用) • 標準器について、それが現実にもつ値 真の値:T • 正確さ • 装置が精密であっても • 指示にかたよりがあれば不正確 • 精密さ • 装置が正確であっても • 測定値がばらつく場合は精密ではない 測定値:M 測定によって求めた値 測定量の真の値が存在する範囲を示す推定値 (標準偏差で表す) 不確かさ かたよりの小さい程度 正確度=(M-T)/T 正確さ ばらつきの小さい程度 精密度=標準偏差またはその倍数 精密率=精密度/母平均 精密さ

  9. 単元6(7/25) 測定値と真値の関係 JIS Z8103(1990)による定義 • 基準に取った値とそれに対して許容される限界の値との差 • ばらつきが許容される限界の値 • (限界値/基準値)で表すこともある。 許容差 公 差 規定された最大値と最小値との差 計量法では許容差と同じ より真に近い値を求めるために、読みとった値または計算値にある値を加えること。 またはその値 補正率=(M-T)/M (この百分率は補正百分率) 補正係数: 系統誤差の補償で測定値に乗じる係数 補 正

  10. 単元6(8/25) 講義で話したいこと 誤差 あいまいさと誤差、誤差の種類 測定値と真値の関係 誤差の処理と有効数字 誤差の伝播 有効数字とその処理 計器の誤差表示と処理 計器に発生する誤差 公差、Read Digit Error 誤差とレンジの切り替え

  11. 単元6(9/25) 誤差の伝播機構 信号変換・増幅 計算など (信号処理:f(x)) 入力情報 X 出力情報 Y Yの誤差:±Δy 誤差:±Δx 外乱:±Δf

  12. 単元6(10/25) 複数の誤差の伝播理論(代数平均) 処理後の誤差Δy 代数平均誤差伝播

  13. 単元6(10/25) 複数の誤差の伝播理論(代数平均) 伝播した誤差の最大幅(最悪ケース)を示す。 誤差の現れや偏り(分布)を忠実に示してはいない 処理後の誤差Δy 代数平均誤差伝播

  14. 単元6(11/25) 確率分布による誤差の伝播理論 誤差は測定値の現れる確率と考える これを 確率分布 と扱う ガウスのアイデア P(x1):面積 測定値x1の現れる確率:p( x1) T:真値 Δx

  15. 単元6(12/25) 誤差の現れる確率(その1) 関数f(x)で伝播した誤差も結果の現れる確率と考える f(x1±Δx1)-fTはニュートンの近似法から、(d f/dx)Δx1

  16. 単元6(13/25) 誤差の現れる確率(その2) N個の誤差原因による結果の現れる確率P

  17. 単元6(14/25) 誤差の現れる確率(その3) N個の誤差原因による伝播誤差分:Δy 誤差分に対応 N個の誤差原因による応答誤差

  18. 単元6(15/25) 複数の誤差の伝播理論(幾何平均) N個の誤差原因による応答誤差 処理後の誤差Δy 幾何平均誤差伝播

  19. 単元6(16/25) 公算誤差の伝播 公算誤差の幾何平均誤差伝播分 x1の公算誤差

  20. 単元6(17/25) 有効数字の表し方 簡易な誤差表現を含めた測定値表現法 JISによる定義: 測定値などを表す数字のうちで、            位取りを示すだけの0を除いた、意味がある数字 (備考) データ処理上意味がある数字と測定上意味がある数字とは      必ずしも一致しない。 コンピュータで3桁を基準に計算するとき、3桁目に誤差があって測定値の数値として意味は薄いが表示上必要な場合 有効数字表示法 確定した数 位を表すべき数 □.△☆◇◎ × 10±▽※ 0以外の 意味のある最大数 ±4以内の桁を変化させない 誤差を含んだ曖昧な数 有効桁数

  21. 単元6(18/25) 有効数字の意味 ±4以内の桁を変化させない 誤差を含んだ曖昧な数 有効数字表示法 □.△☆◇◎ × 10±▽※ 有効桁数 • (例)  1.234×103 • 大きさ:         1234 • 数値の確かな範囲: およそ1230~1238 (誤差±0.32%のとき) • 誤差: およそ0.5% • 有効桁数: 4桁

  22. 単元6(19/25) 有効数字による誤差伝播のまとめ 有効数字の乗除算による誤差は、相対誤差の和 計算後の結果: 桁数の少ない方にそろう (例) 3桁×5桁=3桁 4桁÷2桁=2桁 4桁×1桁=1桁 3桁÷6桁=3桁 有効数字の加減算による誤差は、誤差の和 必ずしも桁数が少ない方にそろうとは限らない 計算後の結果: 誤差の多い方にそろう (例) 1.11×103+1.111 × 102 =3桁 1.111×103+1.1 × 100 =4桁

  23. 単元6(20/25) 講義で話したいこと 誤差 あいまいさと誤差、誤差の種類 測定値と真値の関係 誤差の処理と有効数字 誤差の伝播 有効数字とその処理 計器の誤差表示と処理 計器に発生する誤差 公差、Read Digit Error 誤差とレンジの切り替え

  24. 単元6(21/25) 計器の機構により生じる誤差

  25. 単元6(22/25) 測定値と真値の関係スライド6(7/25)の再掲 JIS Z8103(1990)による定義 • 基準に取った値とそれに対して許容される限界の値との差 • ばらつきが許容される限界の値 • (限界値/基準値)で表すこともある。 許容差 公 差 規定された最大値と最小値との差 計量法では許容差と同じ より真に近い値を求めるために、読みとった値または計算値にある値を加えること。 またはその値 補正率=(M-T)/M (この百分率は補正百分率) 補正係数: 系統誤差の補償で測定値に乗じる係数 補 正

  26. 単元6(23/25) 計器の公差 公 差 規定された最大値と最小値との差

  27. 単元6(24/25) ディジタル計器の読みとり誤差 Read Digit Error(RDE) 数値表示の最少桁の±1で表示 計器の正確さとは異なる! 表示桁数が少ないと計器の正確さより悪い結果を表示 逆に表示桁数が多いからと言って正確とは言えない クロック信号 計測対象信号 出力 ゲート信号 ゲート処理

  28. 単元6(24/25) ディジタル計器の読みとり誤差 ケース1 出力 カウント数:5個 ケース2 出力 カウント数:6個

  29. 単元6(24/25) ディジタル計器の読みとり誤差 ケース1 出力 カウント数:5個 同じゲート信号幅でも ケース1とケース2でゲート回路の出力数値(カウント表示値)が 1だけ異なる。 この数値の違いがRead Digit Error ケース2 出力 カウント数:6個

  30. 単元6(25/25) 誤差とレンジ切り替え レンジ端子が3倍毎である理由 もやは精密級ではなく 普通級! 測定レンジを切り替えなければ公差が保証できない 1.5% たとえば 0.5% Full Scale Full Scaleの 1/3

  31. 単元7(1/11) 第7単元 数字式計測器の得失と量子化 講義で話したいこと アナログ計器とディジタル計器の比較 アナログ計器の得失 ディジタル計器の得失 標本化と量子化 標本化 量子化 標本化定理と量子誤差

  32. 単元7(2/11) アナログ計器の得失 連続的な量で表される信号を扱う計測器 • 雑音レベル以上で 機器の周波数・位相・増幅特性が理想的状態と判断できる範囲では、 非常に細かくしかも多い情報を一括で処理できる。 • 信号の変化の極端な状況がディジタル信号であり ディジタル信号まで含む幅広い信号処理が可能 • 記憶や数値処理にあまり適していないので、 コンピュータやディジタル信号処理装置との接続性が弱い • 周波数・位相・増幅などの処理で幅広く信号を扱えるよう配慮するため、 外部からの雑音や機器の特性変化に細心の気を配ることが必要

  33. 単元7(3/11) ディジタル計器の得失 数字に対応した離散的な状態で表される信号を扱う計測器 • 数値を扱うことから 雑音や処理装置の特性変化で影響を受けない • 記憶や数値処理に適しており、 コンピュータやディジタル信号処理装置との接続性がよい • 扱える細かさが標本化定理に従い、 量子雑音が必ず付随する • 数値としての情報は空間的な広がりを意味しない。 たとえば時間間隔の空間的イメージが表現できない たとえば、「あと、15分(イメージでは時計文字盤の角度が一周の1/4)!」のイメージが ディジタル時計では数値の情報だけしか伝わらない!

  34. 単元7(4/11) ディジタル計器の読みとり誤差[スライド6(24/25)の再掲] Read Digit Error(RDE) 数値表示の最少桁の±1で表示 計器の正確さとは異なる! 表示桁数が少ないと計器の正確さより悪い結果を表示 逆に表示桁数が多いからと言って正確とは言えない クロック信号 計測対象信号 出力 ゲート信号 ゲート処理

  35. 単元7(4/11) ディジタル計器の読みとり誤差[スライド6(24/25)の再掲] ケース1 出力 カウント数:5個 ケース2 出力 カウント数:6個

  36. 単元7(4/11) ディジタル計器の読みとり誤差[スライド6(24/25)の再掲] ケース1 出力 カウント数:5個 同じゲート信号幅でも ケース1とケース2でゲート回路の出力数値(カウント表示値)が 1だけ異なる。 この数値の違いがRead Digit Error ケース2 出力 カウント数:6個

  37. 単元7(5/11) 講義で話したいこと アナログ計器とディジタル計器の比較 アナログ計器の得失 ディジタル計器の得失 標本化と量子化 標本化 量子化 標本化定理と量子誤差

  38. 単元7(6/11) 標本化(画像処理での事例) 画素 アナログ画像 画面走査 X軸一本の走査線上 の濃度分布 走査線上の 標本化 ディジタル画像 画像の取込からディジタル化へ

  39. 単元7(7/11) ディジタル画像の標本化と標本化定理 • 標本化:  信号を時間軸で順次走査することで • 数字列にすること •         ・画像処理では画面を上から下へ、また左から右へ •         ・アドレス表現から、8ビットでは 256×256 •                         10ビットでは1024×1024 • 標本化定理:  •   取り扱っている信号の最大周波数がfmaxのとき、  2fmax以上の周波数で標本化する必要がある。 •    標本化周期がτのとき、2τ以下の周期をもつ振動の   早い信号は正確に取り込めない。

  40. 単元7(8/11) 量子化 • 量子化: アナログ信号をディジタル信号に変換 •         ・直接変換方式(フラッシュ変換): •                           高速変換、回路が複雑、高価         ・逐次処理方式    nビットでは、n+2クロック必要 • ・量子化数:量子化の細かさ  nビットで表現 • (量子化レベル数、階調数とも言う)      量子化にも標本化定理が重要

  41. 単元7(9/11) 量子化法 • 量子化: アナログ信号をディジタル信号に変換 •         ・直接変換方式(フラッシュ変換): •                           高速変換、回路が複雑、高価         ・逐次処理方式    nビットでは、n+2クロック必要 • ・量子化数:量子化の細かさ  nビットで表現 • (量子化レベル数、階調数とも言う)      量子化にも標本化定理が重要

  42. 単元7(10/11) 量子化での問題 量子化雑音:標本化定理で示す細かさの最小値      ・音声では量子化雑音と呼ばれる振動音を生じる ・8ビット以上の階調数が選択  画像処理で生じる量子化の問題 疑似輪郭: 階調の差による明度差で生じる      ・16階調(4ビット)以下の場合、影響が大きい    ・ディスプレイの照明にもよるが、64階調(6ビット)以上

  43. 単元7(11/11) 参考書 6、7単元を作るに当たって、つぎの書物を引用させて頂きました。 ここに厚く御礼申し上げます。 • 菅博、玉野和保、井出英人、米沢良治:「電気・電子計測」、朝倉書店 • 通商産業経済省編:「日本工業規格・Z8103(計測用語)」

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