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理学部物理学科 40132 奈良裕樹

COSMOS 宇宙線シミュレーション. 理学部物理学科 40132 奈良裕樹. COSMOS概要

trudy
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Presentation Transcript


  1. COSMOS宇宙線シミュレーション 理学部物理学科 40132 奈良裕樹 COSMOS概要 COSMOSとは、芝浦工業大学システム工学部電子情報システム学科宇宙情報工学研究室、笠原克昌教授が作成された、宇宙線をシミュレーションするプログラムパッケージです。このプログラムは、モンテカルロ法により、大気中、及び地球近傍(地球半径の10倍まで)における宇宙線の発達をシミュレーションします。また、このプログラムでは、ミューオンの偏光を考慮したニュートリノの現象から、GZKカットオフに対応するような超高エネルギー現象まで、広範囲に渡るエネルギー領域の宇宙線による空気シャワー発達を再現でき、実験に関わる物理の擬似データを得ることができます。 COSMOSは、http://eweb.n.kanagawa-u.ac.jp/~kasahara/ResearchHome/cosmosHome/index.htmlからダウンロードすることができます。 このプログラムパッケージはソースコードの形で配布されており、実行形式にするためにはコンパイル、リンクをする必要があります。今回は、インテルが30日の期間限定で無償配布しているIntel Fortran Compiler 8.1を使いました。こちらは、https://registrationcenter.intel.com/EvalCenter/EvalForm.aspx?ProductID=286からダウンロードすることができます。 シミュレーションの概要 今回は、このCOSMOSを使い、様々なエネルギーを持ったプロトン1次宇宙線を大気中に打ち込むシミュレーションを行いました。それによって得られた空気シャワー発達の元データを、自作プログラムにて処理し、空気シャワー中の各粒子の特性を調べました。また、標高5200mにて得られる粒子をプロットして、粒子ごとの数を調べ、そのエネルギー依存性をグラフ化しました。さらに、粒子数密度の、シャワー中心からの距離依存性も調べました。 空気シャワーの到来粒子をプロットする平面は、チャカルタヤ山宇宙物理観測所(標高5200m)の高度に合わせて設定しており、今回のシミュレーションでは、その条件下における空気シャワー中の、2次宇宙線各種粒子の振る舞いを再現することを目的としました。 シミュレーションの各種条件 一次宇宙線として、1011、1011.5、1012、1012.5、1013、1013.5eVの6種類のエネルギーのプロトンで、シミュレーションを行いました。チャカルタヤで得られる宇宙線の約7割が天頂に近い方向から来ることから、今回のシミュレーションでは天頂方向から粒子を入射させ、生成される2次粒子のエネルギー下限は、106eVとしました。 また、空気シャワーの断面図を切り取る高さは標高5200mとしました。シミュレーションは各1次宇宙線の条件につき3回行いました。 結果 1011eV プロトン核種による電磁成分の空気シャワー 1011.5eV 空気シャワー 1012eV 空気シャワー 1012.5eV 空気シャワー断面 1013.5eV 空気シャワー断面 標高5200m空気シャワー断面における、エネルギー・粒子数相関図 (グラフはlog-log) 1011eV プロトン核種による空気シャワーの標高5200mにおける電磁成分分布図 1011.5eV 空気シャワー断面 1012eV 空気シャワー断面 1013eV 空気シャワー断面 上記各空気シャワー図、及びシャワー断面の図から、宇宙線の大気中での発達の様子が観察されます。低エネルギー領域(1011eV)の宇宙線の各粒子が離散的で粗であるのに対して、より高いエネルギーの宇宙線は、宇宙線の芯(ここでは、xy平面上で一次宇宙線の入ってくる点を、原点として表示しています)からの粒子の離散の度合いがより均一であり、かつ粒子の分布が密です。また、空気シャワー断面における粒子の分布では、ミューオン、電子、ガンマの順に宇宙線の芯から遠くまで分布していることが分かります。 左のグラフは、空気シャワー断面での粒子数分布を示したものです。ここで縦軸、横軸はそれぞれ、粒子数/m2、中心からの距離mです。ガンマ、電子、ミューオンともに、シャワー中心付近で指数関数的に数密度が高いことが分かります。 空気シャワーの電磁成分の半径は、おおよそ数100m程度であることが分かっており、ここではそれを確認することができました。 左のグラフは、空気シャワー断面(標高5200m)での粒子数を、上に示したものも含めて、計3回シミュレーションし、それらの平均値をプロットしたものです。このグラフで得られた近似式から、ガンマ、電子、反電子、ミューオン±の各粒子に関するエネルギー・粒子数相関は、以下のように求まりました。 ガンマ : N=5.31・10-10・E1.03 電子 : N=8.59・10-11・E1.03 反電子 : N=5.56・10-11・E1.04 ミューオンー : N=1.52・10-8・E0.75 ミューオン+ : N=1.30・10-7・E0.68 エネルギー・粒子数相関図 1011~1013.5eVのエネルギー範囲のもの ガンマ、電子(e±)、ミューオン±各粒子数密度の、シャワー中心(core position)からの距離依存性エネルギーは1013.5eV 結論 今回のシミュレーション結果では、粒子数は一次宇宙線のエネルギーに依存して指数的に増えていくことが確認されました。また、電磁成分の拡散に関して、電子、ガンマはミューオンよりも遠くまで飛来することがわかりました。さらに、電子とガンマのエネルギーによる増減は、ミューオンのそれより大きいことが分かりました。したがって、よりエネルギーの高い宇宙線については、空気シャワー中のミューオンの割合が、ガンマや電子に比べて小さいであろうと考えられます。 今後の方向としては、より高いエネルギーの一次宇宙線や、プロトン以外の核種、2次宇宙線におけるハドロン成分のシミュレーションなどが考えられます。

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