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大学院に向けての学習の進め方. 〔 注意 〕 *この資料は、 「このとおり学習すれば合格する」と保証するものではありません 。 *筆記試験以外に「面接試験」があります。 「筆記試験の成績さえ良ければ合格する」ということではありません 。 *「ここに掲載しているテキストから 試験問題が出題される」という意味ではありません。. 参考書に ついて. ●大学の授業等で使用したテキストが良いものであるなら、それを メイン・テキスト とし、メイン・テキストの不十分な点を補うため サブ・テキスト や 事典 、 用語集 など を活用するとよいでしょう。
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大学院に向けての学習の進め方 〔注意〕 *この資料は、「このとおり学習すれば合格する」と保証するものではありません。 *筆記試験以外に「面接試験」があります。「筆記試験の成績さえ良ければ合格する」ということではありません。 *「ここに掲載しているテキストから試験問題が出題される」という意味ではありません。
参考書について ●大学の授業等で使用したテキストが良いものであるなら、それをメイン・テキストとし、メイン・テキストの不十分な点を補うためサブ・テキストや事典、用語集などを活用するとよいでしょう。 *このガイドの中で紹介する書籍は、あくまで参考までに紹介するのであり、推薦図書でもなく、岡山大学でテキストとして使用しているものでもないことをお断りしておきます。
1.臨床心理学 下記のような内容を学習しておく必要があります。単に、ある事項を丸覚えするのではなく、他の事項との関連や全体での位置づけなども含めて、考えながらの学習を心がけてください。 ●心理療法:精神分析(現代精神分析を含む)、人間中心アプローチ(来談者中心療法)、認知行動療法、遊戯療法などの理論と実際 ●心理査定(心理検査を含む) ●DSM-Ⅳ-TRまたはDSM-5に記載されている主な精神障害
2.パーソナリティ心理学 臨床と関わりのあるテーマを学習しておくこと パーソナリティ理論 パーソナリティの形成 パーソナリティ障害 パーソナリティの測定 パーソナリティ検査 など
3.発達心理学 主として乳幼児期から青年期周辺までの重要事項 発達理論;発達段階; 認知や知能の発達;情緒・パーソナリティ・親子関係・仲間関係の発達; 愛着(アタッチメント)の発達やその規定要因; 発達障害;発達検査; など
4.教育心理学 以下のような事項を学習しておく必要があります。 ●学習や教授の原理・理論・方法;それと関連した諸研究 ●教育場面でみられる現象の心理学的理解と対応 ●教育評価の方法 など
5.心理学研究法 ●実験法、調査法(数量的および質的研究)、観察法、などの基本的研究法とそれに付随する数量的・質的分析法 ●研究法に関連した基本概念:独立変数と従属変数(多変量解析では、基準変数と目的変数)、信頼性・妥当性など
*質的研究:主として面接調査における回答者の語りを分析して結論や理論を導き出す手法や事例を分析する方法などについて学習しておく必要があります。*質的研究:主として面接調査における回答者の語りを分析して結論や理論を導き出す手法や事例を分析する方法などについて学習しておく必要があります。
●数量的分析法:①基礎統計:相関、検定〔t 検定、分散分析(1要因・2要因; between & within)〕、カイ二乗検定、ノンパラメトリック検定など
<数量的分析法の続き>②多変量解析:因子分析、主成分分析、重回帰分析、パス解析、クラスター分析、判別分析<数量的分析法の続き>②多変量解析:因子分析、主成分分析、重回帰分析、パス解析、クラスター分析、判別分析 多変量解析の概要をつかむのに良い本である。 多変量解析だけを解説した本ではないが、多変量解析の説明がわかりやすい。
③統計ソフト ●心理学の数量的分析には、統計ソフトSPSSがよく使用されます。 ●基礎統計および多変量解析の考え方を理解した後に、右記の本などでSPSSの実習をしておくとよいでしょう。 *ただし、SPSSがインストールされたパソコンが必要です。
6.英語 ●当専攻は英語力を重視しており、入試における配点も高くなっています。 ●修士論文作成の過程で英語の論文や書籍を読まざるをえない場合もありますし、大学院の授業で英語文献を使用する教員もいます。 ●英語力は、ある種の総合力です。 ●試験は辞書持ち込み可ですが、臨床心理学およびその周辺領域の心理学の基本概念を英語で何と表現するのかを知っていないと、正しい翻訳はできません。
7.修士論文研究計画(当専攻の場合) ●研究計画がよく練られた独創性のあるものであり、実施可能なものであることが重要です。 ●研究計画は、「問題と目的」および「方法」が明確に記載されたものでなくてはなりません。 (1)問題と目的 研究課題を絞り、その課題に関する先行研究を十分にレビューした上で、まだ何が明らかになっていないかを明確にする。その中で、自分が研究できることを取り上げ、何をどこまで明らかにするかを明示する。
<問題と目的の続き> 研究で得られる結果の予想や仮説があるなら、概要を記述する。 (2)方法 問題と目的で述べたオリジナルな研究課題について、対象者(研究協力者)を絞り、データの収集法を述べる。そして、そのデータをどのように分析するか(分析法)を述べる。 *数量的研究なら、使用する尺度や統計手法を、質的研究なら、データから結論を導き出す質的分析法を述べる。
8.したいこととできることの区別 ★研究テーマは「臨床心理学に関連するもの」である必要があります。 ●研究したいことが実際に研究できるとは限りません。実現可能性を考慮すること。 (例1)うつ病者への認知療法について研究したい ⇒ 実際のうつ病者に接することができないので、認知療法に基づく抑うつ予防プログラムを作成し、大学生に実施して効果を測定する (例2)ASD者の自己と他者に対する認知の発達的変化を研究したい ⇒ 複数のASD者に詳しい面接を行うことはできないので、ASD者の自伝や手記を分析する
●心の病・障害を持った人やその家族を直接的に研究することは、修士段階では困難です(相手が簡単には研究に応じてくれません)。●心の病・障害を持った人やその家族を直接的に研究することは、修士段階では困難です(相手が簡単には研究に応じてくれません)。 ●臨床心理学的研究は、複数の事象の間の複雑な関連を調べたり、ある事象に影響を与えている要因を明らかにしたり、ある臨床的方法の効果を検証したりするものが主流です。 ●「幼少期の親子関係が悪いと青年期に心理的問題が生じる」といった単純な研究デザインは、時代遅れです。幼少期にネガティブな体験をしても、その後の体験によっては悪影響があまり出ないこともあります。
最後に:申し訳ありませんが・・・ 下記の依頼には原則として応じかねます。 (1)研究テーマが定まらず、研究計画書が書けないのですが、相談にのってくれませんか。 (2)研究計画を作成したのですが、これで合格できるかどうか教えてくれませんか。 *8月9日(土)の修士論文構想発表会の発表内容を参考にしてください。