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徳間書店のマーケティング戦略 ~スタジオジブリに見るブランドの重要性~. 塚田ゼミEチーム 遠藤瑠美 北野沙織 藤田勝仁. はじめに . 現在、ジブリ作品は子供から大人まで、幅広い年齢層に親しまれ、既に1つのブランドとして確立するまでに至っている。 そのスタジオジブリの親会社、 徳間書店は現在多額の借金を抱えている。 徳間書店再建化のため、 スタジオジブリという強みを生かした 徳間書店の今後の戦略を提案する。. 第1章 日本の出版業界. 出版業界の現状. 2003 年度の出版の推定売上は、2兆3179億円 書籍は、9664万8566円
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徳間書店のマーケティング戦略~スタジオジブリに見るブランドの重要性~徳間書店のマーケティング戦略~スタジオジブリに見るブランドの重要性~ 塚田ゼミEチーム 遠藤瑠美 北野沙織 藤田勝仁
はじめに • 現在、ジブリ作品は子供から大人まで、幅広い年齢層に親しまれ、既に1つのブランドとして確立するまでに至っている。 • そのスタジオジブリの親会社、 徳間書店は現在多額の借金を抱えている。 徳間書店再建化のため、 スタジオジブリという強みを生かした 徳間書店の今後の戦略を提案する。
第1章 日本の出版業界
出版業界の現状 • 2003年度の出版の推定売上は、2兆3179億円 • 書籍は、9664万8566円 • 雑誌は、1億3515万1179円 ※ ・1996年の2兆6980億円をピークにマイナスに転じる ・年間約1,000店の割合で町の書店が廃業 ・2003年度のベストセラーは『バカの壁』等、数点のみ 低迷・不振の続く大変厳しい出版業界となっている
出版業界の現状 1997年からは 5年連続のマイナス成長 書籍・雑誌実売総金額の推移 (過去30年間) 1976~1996年 までは1桁成長
出版業界の現状 1997年から 雑誌・書籍ともに 減少傾向 1970年代以降、雑誌が書籍の売上を追い越す
各企業の戦略 1.角川ホールディングスの場合 《概要》 ・1945年(昭和20年)、角川源義により角川書店創業。 ・ 2003年に、持株会社「角川ホールディングス」となる。 ※1970~1980年代にかけて、「角川商法」という手法を展開 →その後、意欲的に映画事業を拡大 ※2004年度の売上高は、916億円。 文庫+映画の連動
各企業の戦略 《戦略》 ・「メガ・ソフトウェア・パブリッシャー」 →あらゆるメディアで提供可能なソフト開発 書籍・文庫・雑誌・アニメ・映画等を視野に入れる これら映像やデジタルコンテンツ事業を核として、 予想売上高1,200億円を狙う
各企業の戦略 2.日販の場合 《概要》 ・1949年(昭和24年)、国内最大の出版販売会社として創業 《戦略》 ・独自の映画制作・配給事業 ①映画の企画から製作を行う ②DVD・ビデオ・写真集の同時発売を企画
各企業の戦略 3.小学館の場合 電子出版「イーブック イニシアティブジャパン」に出資 4.講談社の場合 電子出版「パブリッシングリング」に出資 両企業とも、電子出版系をメインとした 複合戦略を展開
第2章 徳間書店の概要
徳間書店の歴史 • 前身はアサヒ芸能新聞社で、1954年創立 • 1961年に株式会社徳間書店が設立 • 1967年、徳間書店とアサヒ芸能出版とが合併 徳間音楽工業(のち徳間ジャパン)を設立 →音楽業界に参入 • 倒産した「大映」を買収・再建→映画業界に参入 • 「東京タイムズ」を買収 →新聞業界に参入 幅広い業容を拡大
徳間書店の歴史 • 1977年、「宇宙戦艦ヤマト」の劇場公開がきっかけとなり、アニメブームが始まる →「アニメージュ」を創刊 大成功をおさめる結果に • 1980年には、徳間文庫を発刊 • その後、米ウォルトディズニーとも提携 →海外戦略を視野に入れ始めた
徳間書店の現状 《代表的な雑誌》 ・ラブベリー・アニメージュ等 様々なターゲットに向けた展開 《代表的な書籍》 ・ダイヤモンド2005 ・魔法使いとハウルと火の悪魔 書籍売り上げ総合第3位
徳間書店の現状 But • 2000年に、徳間グループを築き上げた代表取締役徳間康快氏が死去 • レコード会社「徳間ジャパンコミュニケーション」 →第一興商に売却 • 映画会社「大映」→角川書店に売却 徳間書店=50億円以上の損失 徳間事業団=1200億円以上の損失 戦略の見直しが図られる!!
第3章 スタジオジブリとの提携
スタジオジブリについて • 宮崎駿・高畑勲氏を主催とするアニメーション製作スタジオ。 • 1984年「風の谷のナウシカ」の成功から、徳間書店の出資により、株式会社として設立。 • 1997年、スタジオジブリは徳間書店に吸収合併。 →徳間書店スタジオジブリ事業本部となる。 • その後、「もののけ姫」・「千と千尋の神隠し」等、 数々の大ヒット映画を製作。
アニメ映画国内興行収入の比較 観客動員人数2,100万人 アニメ部門の歴代興行収入 1位・2位にジブリ映画が独占
スタジオジブリの広告・宣伝戦略 ジブリ作品といえば、大規模な広告・宣伝戦略 1.大手企業とのタイアップ宣伝 ジブリブランドを大きく打ち出した宣伝方法 2.パブリシティ展開 ①TV放送を利用した広範囲な展開 →日本TVによる、TVCMやワイドショーを利用した 無料広告、過去のジブリ作品放映 ②新聞・雑誌を利用した一般への展開 →パブリシティ会社に委託し、積極的な記事を掲載
スタジオジブリの広告・宣伝戦略 ジブリ作品 大手企業による ジブリブランドの バックアップ 好イメージ これらの戦略により ジブリ作品は興行的成功を収めた
資料2 スタジオジブリ作品興行収入 資料2 スタジオジブリ作品興行収入 風の谷のナウシカ 天空の城ラピュタ 億 となりのトトロ・火垂るの墓 350 魔女の宅急便 300 おもひでぽろぽろ 250 紅の豚 平成狸合戦ぽんぽこ 200 耳をすませば 150 もののけ姫 100 となりの山田くん 千と千尋の神隠し 50 猫の恩返し 0 興行成績の変化 304億円 186億円 21億円 約6億円
アンケート集計より ジブリ作品の普及率 • ジブリ作品を何で見ましたか? (複数回答可)
アンケート集計より ジブリ作品の認知度 • ジブリの次回作を知っていますか?
アンケート集計より • 何で知りましたか?(複数回答可) 大多数がTVを通じて知り得ている
アンケート集計より ジブリ作品の期待度 • ジブリの次回作を観に行きたいと思いますか? 全体の約六割(60%)が 見に行きたいと解答
アンケート集計より ジブリ作品の普及率 • ジブリの作品のもので、持っているキャラクター商品はありますか?(複数回答可) 全体の約七割が所持していると解答
第4章 徳間書店の メディアミックス戦略の提案
アンケート結果より 次回作への“認知度”・“期待度” ジブリ映画・商品の“普及率” =いずれも高い水準を記録 ジブリ作品は圧倒的な人気・知名度を誇る ジブリブランドが既に確立されている!!
戦略の提案;メディアミックス戦略 《メディアミックス戦略とは》 • 雑誌や書籍などで、もともと1つのメディアでしか描かれていなかったものを、アニメ・ゲーム化、キャラクターグッズ販売などを通じて、多方面に同時に展開していく方法 。 ※角川書店が始めた戦略 この戦略を、ジブリブランドを元にして 展開していく!!
ジブリファン(ファミリー) 《ターゲット》 《戦略》 雑誌・書籍 +α 同時展開を狙ったメディアミックス戦略 ①宣伝・広告費等のコストを大幅に抑えることが可能! ②ジブリのブランド力を利用した雑誌・書籍を販売 =徳間書店の出版企業力・ジブリのブランド力を それぞれ最大限に利用可能!! 徳間書店の分野 ジブリ作品の普及化 メリット
具体的なメディアミックス戦略の提案 「ジブリ専門雑誌」 アニメ・映画放映~最新作までを特集した シリーズ雑誌を創刊 《特徴》 ①創刊号はバインダー付き通常価格の半額で販売 ②購入者だけの特典やおまけ要素を盛り込む 1シリーズおよそ2~3ケ月で定期的に販売。 消費者に購買意欲を高めさせる 特典やおまけ要素に弱いという 深層心理を利用
さらに 雑誌 雑誌の売上が連動する+αとの 相乗効果を図るきっかけを作る! =発信源 +α ビデオ・DVD 映画・書籍 ファッション 音楽・商品 雑誌を中心に様々な分野への メディアミックス戦略 を展開していく
おわりに down • 低迷し続けている出版業界 • 徳間書店もその煽りを受けている ジブリという強力なブランドを持っている ジブリブランドを生かした戦略が今後、 徳間書店に求められるのではないだろうか!? しかし