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高温プラズマからの 電子・陽電子アウトフロー

高温プラズマからの 電子・陽電子アウトフロー. 浅野 勝晃. (国立天文台). 共同研究者 高原文郎(阪大). 相対論的ジェット. 活動銀河核. Chandra Image. 3C273. Abstract. 電子・陽電子対プラズマによる火の玉モデル 高温の火の玉を作る条件は? 陽子流を意識した計算例( 途中経過 ). 火の玉モデル. 光学的に厚い輻射優勢流体の加速膨張 GRB を説明するために導入 GRB が実際にこの機構で加速されている直接証拠はない. Rees & Meszaros 1992. 火の玉. GRB のエネルギー: 10 53 erg

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高温プラズマからの 電子・陽電子アウトフロー

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Presentation Transcript


  1. 高温プラズマからの電子・陽電子アウトフロー高温プラズマからの電子・陽電子アウトフロー 浅野 勝晃 (国立天文台) 共同研究者 高原文郎(阪大)

  2. 相対論的ジェット 活動銀河核 Chandra Image 3C273

  3. Abstract • 電子・陽電子対プラズマによる火の玉モデル • 高温の火の玉を作る条件は? • 陽子流を意識した計算例(途中経過)

  4. 火の玉モデル • 光学的に厚い輻射優勢流体の加速膨張 • GRBを説明するために導入 • GRBが実際にこの機構で加速されている直接証拠はない Rees & Meszaros 1992

  5. 火の玉 GRBのエネルギー:1053erg GRBの時間スケール:>ms ⇒ サイズ c msec~>106cm 1MeVの光子を1050erg集めて、106cmの球に閉じ込めてみる の散乱断面積:~ Optical Depth 大量の電子・陽電子が生まれ、光子はそれらと散乱する ⇒熱化し、一流体として振舞う

  6. 火の玉と輻射優勢宇宙 分布関数のパラメータ:[n, T]⇒ [μ,T] 激しく 反応が起きていて、熱平衡となっている ⇒μ=0(黒体輻射的) 温度のみで書ける 火の玉は断熱膨張し、輻射優勢宇宙と同様に振舞う

  7. 断熱膨張 全エネルギー:1047-1053 erg ⇒初期温度:5.5-174 mec2 相対論的温度! 流体静止系(Comoving)で考える 膨張と共に温度が下がっていく エントロピー∝(RT)3 ⇒ RT=const. バリオンを少し混ぜておく: η=全エネルギー/バリオン静止エネルギー

  8. 相対論的流れ バリオン質量:M、全エネルギー:E 晴れ上がらない場合 エネルギー保存 E=Γ×Mc2 一方、 η=E/Mc2 Γ=η<105 GRBではη=Γ=100-1000くらい?

  9. 輻射優勢の時 e>>ρ 加速膨張していく Comoving系 Observer系 Δr=r/Γ Lorentz収縮 r r シェルの厚みは一定 一様な火の玉

  10. バリオン優勢の時 Γ=(e/ρ)0=η0 となった所で、ρ=eになる。 ρ>>e Δr一定 シェルの厚みを一定に保ち、Coastingしている

  11. シミュレーションでの加速 η=60 相対論的な速度になるのは間違いない Asano & Iwamoto 2002

  12. AGNからのFireball? • AGNのサイズは大きいので、完全に熱平衡状態にあるFireballは造れない。 • 完全な熱平衡状態に比べ、光子密度が低い、Wien平衡に近いと考えられる。μ<0 • 光子とペアはコンプトン散乱を通じ、結合し、一流体として振舞う。 • GRBでのFireballに比べ、より高温のまま晴れ上がる可能性がある。

  13. つまり… すべての光子が激しく を経験しているわけではない しかし、一部の光子は でペアを作り、全体としてペアの量は平衡になっている ペアの量が少ないので、GRBよりも早期に晴れ上がる なので、晴れ上がると、ペアの密度も凍結する

  14. Wien Fireballの描像 T~a few mec2 対消滅が止まり、ペアのOutflowに e± 膨張、加速、T低下 Photon Escape T~0.1mec2 高温を保って、 晴れ上がる 高温を保ち、ペアの生成率、消滅率が釣り合っている

  15. Fireballとなるか? Wien Fireball Model Iwamoto & Takahara 2004 Tγ>0.5 mec2が必要 だけ考えれば

  16. 高温のFireballを造れるか? 温度低下! 4.1×1043-1.8×1045erg/s Kusunose 1987

  17. 輻射輸送入り多流体シミュレーション プラズマ中の粒子は陽子と電子と陽電子の3種だが、それを • 電子・陽子プラズマ • 電子・陽電子プラズマ と2つにわける。 輻射輸送を考慮したニ流体計算

  18. 加熱される球対称プラズマ 擬似的にペア流体の時間発展を追い、定常解を求める。

  19. 考慮した物理 • Coulomb 散乱 (e-p, e-e, e+-e-) • 制動放射 (e-p→γ, e-e→γ, e+-e-→γ) • 対消滅 (e+-e-→2γ) • 対生成 (γ-γ→ e+e-) • Compton散乱 (γ-e) 輻射輸送はモンテカルロ法

  20. Coulomb摩擦力 陽子-電子 数値計算結果のテーブルを使用 Asano Iwamoto & Takahara 2007

  21. Source Term 1 • 連続の式のSource Term: • 電子・陽電子対生成(輻射輸送から求まる) • 電子・陽電子対消滅

  22. Source Term 2 • エネルギー保存の式のSource Term • 陽子からのCoulomb Heating • 背景電子とのCoulomb Heating(Cooling) • 輻射によるCooling • 対生成によるHeating • Compton散乱(Inv.Comp.)によるHeating(Cooling)

  23. Source Term 3 • 運動量保存の式のSource Term • 輻射から受ける力(対生成、Compton散乱) • 輻射による反作用 • 背景流体とのCoulomb摩擦 プラズマ効果、磁場などは無視

  24. パラメータ 陽子密度 加熱率=Luminosity

  25. ペアの密度と速度 Asano & Takahara 2007

  26. Fireballとしての性質 • 光子の平均自由行程~1.1×1014cm<<R • η=L/Mass Flow Rate=34 • ペアの粒子数が保存されれば、Γ~ηが実現される。 • そのためには十分高温でなければいけない。

  27. 温度分布 tcool~500 s ファクター数倍温度が低すぎる

  28. Photonの分布 Outgoing Ingoing

  29. 光子分布

  30. 粒子一個あたりの力 強力な輻射による力で押されているが、摩擦力によって抑えられている。

  31. 表面からの輻射 T~0.13とConsistent ややBroadな分布 大量のSoft Photon

  32. Pair生成率 この計算領域では ペア生成率と消滅率が釣り合っている。

  33. ここまでのまとめ • 輻射による力でOutflowが実現できる。 • このFlowはFireballとよべる。 • しかし、温度は理想的な値に比べ若干低い。 • 今回の計算ではTotal Luminosityの約10%のエネルギーが、Γ~2程度のペアのOutflowになると予想される。

  34. 初期温度を上げるには? • 加熱や背景プラズマの密度プロファイル依存性 • 陽子流の可能性 • 時間発展 • 衝撃波、一時的な減速 • 円盤で無矛盾に解く • 二流体近似の妥当性 • プラズマ効果、乱流磁場の影響

  35. 陽子流中でのペア生成 • 陽子の非相対論的な流出があるであろう • 密度の低い領域で電子対を作れば、粘性力も冷却効率も低くなり、温度が上がる可能性もある • 加熱源がないことに注意 • 時間依存で解くのが理想だが、定常解でOKなものを探してみる

  36. テスト計算 • 背景密度   R-2 • 陽子のOutflowの影響無視(Non-rela) • 背景温度固定   R-0.5(Dynamicalな時間スケールの間は冷えないと考える、本当は解くべき)

  37. 密度と速度 Luminosityが低いので、途中で減速してしまっている Preliminary ~1043 erg/s

  38. 温度 tcool~1.2 104 s~ tdyn Preliminary 減速して温度が上がっているが…

  39. まとめ • 火の玉を作るべく、精進している • Test計算の様子から、中心の密度をこれ以上上げずに、Luminosityを増やす方向で • アイディア募集中

  40. 予備スライド

  41. 流体力学的取り扱い 光速程度で運動していると考えると、爆発現象も定常解とr-依存性はそう変わらず Piran, Shemi, & Narayan 1993

  42. 想定している状況

  43. ペアジェット入り降着円盤 Yamasaki et al. 1999

  44. 理想化 現実 ガス球 R~3×1014cm 球対称 Outflowを作りやすい状況

  45. フローチャート 新しいn+ ,T+ 繰返し n+ ,T+に応じ、光子を飛ばす 繰返し 新たなSource Term 光子の分布が求まる n+ ,T+ ,U+を‘’時間‘’発展

  46. WienFireballモデルとの違い • スペクトルはWien分布とは異なり、大量のソフトPhoton Iwamoto & Takahara

  47. 火の玉の運命 • η>109 ⇒最後までペア優勢。ペア対消滅により、T=0.03 mec2で晴れ上がる。熱的光子がどっさりでる。 • η>105 ⇒後半はバリオン密度がペアを上回る。しかし、加速途中で晴れ上がる。エネルギーの大部分は熱的光子として逃げる • η<105 ⇒晴れ上がる前に、相対論的粒子の温度は下がり、光子や陽電子は消滅する。大部分のエネルギーはバリオンに行く

  48. 数値的な取り扱い Asano & Iwamoto 2002

  49. 数値的な取り扱い

  50. 降着円盤からのFireball生成 • 円盤の温度が~100keVを超えてくると、高エネルギー光子から電子・陽電子対が生まれる。 • 電子・陽電子プラズマは軽いので円盤から抜け出す可能性がある。

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