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過疎地域における生活交通の分担モデル 鳥取大学工学部社会開発システム工学科 小柳 淳二. 過疎地域は交通需要が薄い地域 路線バスや汽車などの交通機関が十分に行き届いていない 住民はタクシーを利用している. 目 的. ・ 路線バスにたよる部分,タクシーにたよる部分とともに,定まった時間に,定まったコースを走るが,乗車のためにはあらかじめ予約が必要な 「定時定路線型 DRT 」の利用 (Demand Responsive Transportation) を考える。(予約がなければ,運行しない). 定時定路線型 DRT とは. タクシー 予約 が入った時に運行. +.
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過疎地域における生活交通の分担モデル鳥取大学工学部社会開発システム工学科小柳 淳二 • 過疎地域は交通需要が薄い地域 • 路線バスや汽車などの交通機関が十分に行き届いていない • 住民はタクシーを利用している
目 的 ・路線バスにたよる部分,タクシーにたよる部分とともに,定まった時間に,定まったコースを走るが,乗車のためにはあらかじめ予約が必要な 「定時定路線型DRT」の利用 (Demand Responsive Transportation) を考える。(予約がなければ,運行しない)
定時定路線型DRTとは タクシー 予約が入った時に運行 + 路線バス 定められた路線 定められた時刻 乗り合いが可能 2つの特徴をそなえている交通システム
タクシーデータ • H17/10/21- H18/1/19 までの3ヶ月の1台のタクシーのデータ(約 500件) • 乗車時刻は 10 分刻みにまとめ時間帯,曜日ごとに整理 • 乗車・降車時刻,乗車・降車地から平日,土日に分け,頻度の高い乗車地と時間を抽出する.
乗車時刻の数値化 ~
⑤ ④ ⑥ ① ③ ② 主な乗降車地点
⑤ ⑤ 5km ① ① ③ ③ ② ② 運行路線,運行時刻の設定 ②→③→①→⑤ (9:50)29→30→31→32 (10:50)35→36→37→38 ⑤→①→③→② (10:20)32→33→34→35 (11:20)38→39→40→41
予約が生じる確率(1) • 調査期間のうち平日は約 60 日あり,考える路線に対して,何件の予約が生じるかをタクシーデータから拾い出す.9:50 ②→ 10:00 ③→10:10①→10:20⑤ • 9:50 に②から③,①,⑤へ向かった件数 • 10:00 に ③から①,⑤へ向かった件数 • 10:10 に ①から⑤へ向かった件数 • 合計件数を 60 で割り,路線に対する基本予約発生確率とする.
予約が生じる確率(2) • ある時間を走る路線に対し,前後の時間の需要を吸収することを考える. • 9:50 ②③①⑤ を走らせる ↓9:40, 10:00 ②③①⑤ の需要が入る. • 9:50の基本予約確率 0.49:40は 0.2, 10:00 は 0.3 とすると9:50 に予約が入る確率1- 0.6 *0.8*0.7=0.664 • 前後の時間帯を広げることも容易
原価の比較(円) DRT にはタクシーに近い方式と バスに近い方式(定時定路線)がある. これをタクシーとバスの原価で比較すると タクシー2件(290円)の需要を バス一回の供給(213円)で満たせるか?
相乗りの頻度の算出 ある時刻にバスを走らせたとき,前後の時間帯の需要が吸収され相乗りになる場合 例. 10:50のバス基本予約確率 1/5 11:00 のバス基本予約確率 1/4 11:10 のバス基本予約確率 1/6 11:00 のバスに一件の予約が入る確率 1/5*3/4*5/6+ 4/5*1/4*5/6+4/5*3/4*1/6 11:00 のバスに二件の予約が入る確率 1/5*1/4*5/6+ 4/5*1/4*1/6+1/5*3/4*1/6 ・・・ 前後の時間帯を拡張することも可能.
結果と考察 • 今回のデータを解析した結果,相乗りになる確率は低く,バスに変更するメリットはないと考えられる.今回の分析の欠点としては, • タクシーデータのみでは,バスを実際に走らせたときの需要が判定できない(運賃の問題もからむ) • という点が大きいと思われる. • 定時定路線型 DRT を有効にするためには,バスのような大型車ではなく,小型車による運行で,燃料費などの経費を削減しなくてはならないと考えられる. • データ処理には当学科4年生の岩井一哉に多大な貢献をしていただきました.
運行経費の見積もり • 予約が入った時のみ運行→運行距離確率的 • →燃料費などの変動大→期待経費の計算が必要 • 路線の期待運行費用 ・路線の予約確率*予約ごとの期待距離 • などの算出必要