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転ばぬ先の杖 …. 変化に強い企業. 6期生 teamWARC 甘利、浅井、ろろ、宙太. なぜ、変化に強い企業か. 近年、急激なグローバル化や IT 化によって、企業を取り巻く環境の変化のスピードは増している。 そんな中、変化に対応できない企業は倒産を余儀なくされる。 さらに、好況型倒産の増加が目立つ。. 増加が目立つ倒産の主因 ・その他経営計画の失敗 ( 120 件、前期比+ 27.7 %) ・設備投資の失敗 ( 101 件、同+ 23.2 %) ・放漫経営 ( 282 件、同+ 12.8 %)。.
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転ばぬ先の杖… 変化に強い企業 6期生 teamWARC 甘利、浅井、ろろ、宙太
なぜ、変化に強い企業か • 近年、急激なグローバル化やIT化によって、企業を取り巻く環境の変化のスピードは増している。 • そんな中、変化に対応できない企業は倒産を余儀なくされる。 • さらに、好況型倒産の増加が目立つ。 増加が目立つ倒産の主因 ・その他経営計画の失敗 (120件、前期比+27.7%) ・設備投資の失敗 (101件、同+23.2%) ・放漫経営 (282件、同+12.8%)。 帝国データバンク 全国企業倒産より
なぜ、変化に強い企業か② • 現代には、経営計画、設備投資計画について認識の甘い企業が多いのではないか。 • 急激な変化に対応し、安定して成長できる企業は、優良企業と言えるはずだ。 • また、安定的に利益を出すことで、株主の信頼を得て、長期的な企業価値を高めることができる。 ※今回は、非製造業でのため研究対象外
目次 さぁ、プレゼンスタート! 腹がいっぱいで眠いって? そりゃぁ、 聞き捨てならないな。 • 第1章 安定成長企業 安定成長企業とは • 第2章 変化に強い、その要因 29社の分析を通して • 第3章 研究開発型 ・第二のキヤノン ウシオ電機、 ・日本版3M 日東電工 • 第4章 固定費変動費化型 ・アウトソーシングのスズキ ・業績連動のリコー • 第5章 まとめ
おい、あまとし! 始めるぞ。 第一章 安定成長企業 ~日経NEEDSからのスクリーニング~
安定成長企業 • 変化に強い企業とはどのような企業だろうか。 • 常に成長を続ける企業、つまり継続的に成長している企業であると考えた。景気に左右されることなく安定して利益を出せる企業をスクリーニングする。 • 対象企業:売上高1000億円以上の製造業 かつ、16期分のデータが揃う ・小規模で初期の成長段階である場合、 継続的成長が起こりやすいため除外 定義:変化に強い企業=安定成長企業
(今期の経常利益-前期の経常利益) 前期の経常利益 絶対利益成長率と相対利益成長率 • 1991年度から2005年度の16期間で、各年の経常利益の成長率をとり、これを絶対成長率とする。 • 絶対成長率から各企業の所属業界の平均成長率を差引き、これを相対成長率とする。 景気に対して敏感/鈍感な業界特性が相殺される。 (景気に敏感:鉄鋼、化学など 鈍感:食品、医療などとされる) 絶対成長率= 相対成長率=絶対成長率―業界の平均成長率
相対成長率のイメージ A業界に属するa社の成長率が下表の時 ①が、その年のA業界の景気動向を表しており、差し引くことで業界内でのa社の動向がわかる。 各業界の平均成長率の出所:法人企業統計年報 ※非公開企業もソースに含まれる
評価点 • 景気動向に対して、いかに安定的に絶対成長できるかを重視し、以下のように配点した。 業界平均成長率>0のとき、絶対成長率>0かつ相対成長率≦0 1点 業界平均成長率>0のとき、相対成長率>0 2点 業界平均成長率≦0のとき、相対成長率>0かつ絶対成長率≦0 2点 業界平均成長率≦0のとき、絶対成長率>0 4点 業界平均成長率>0のとき、絶対成長率≦0 -1点 絶対成長率 2点 業界平均成長率=景気動向 4点 1点 景気が悪いときに絶対成長している企業を、最も評価 2点 -1点 1回の景気の循環
スクリーニング結果 • 16期間(15回)の合計点で採点 • 業界ごとに、平均以上の点数を獲得 • 16期間経常赤字なし マイナス成長の期間数が異なるため、業界によって満点が異なる スクリーニング結果は、次スライド…
これら企業を優良安定成長企業とし、次章以降で分析する。これら企業を優良安定成長企業とし、次章以降で分析する。
そう、だから強いんだよ。 第2章 変化に強い、その要因 ~29社からの分析~
変化に強い企業の共通要因は何? • 変化に強い企業には業界の特性を壁を越えた共通点があるのではないだろうか? ex)収益性、効率性 etc 業界特性を無視できるような分析方法が必要
相対経営指標(1) 業界の平均値に対しての比率を比較すれば、業種 に関係なく分析できるのではないだろうか? 相対経営指標 = 各企業の経営指標 ÷ 各業界の経営指標 ・A社相対ROA=8÷4=2.0 ・B社相対ROA=4÷2=2.0 ⇒比較結果:同じ収益性を持つ。 業界特性を無視した比較が可能になる
分析対象企業 • 1990~2005年度までの経常利益で一度も赤字を出していない企業 • 第二章のスクリーニング結果より、業界を考慮して29社を選出。
分析経営指標 • 財務分析ピラミッドを参考に、 安全性、効率・生産性、収益性、成長性 ↑(今回はスクリーニングによりすでに満たしている) 4つの視点から分析する。 1990~2005年度にかけて算出、平均値をとる
分析結果(安全性) すべての指標が業界平均を上回っている。 (固定比率は低いほうが望ましい) 短・長期支払い能力が高い 注目点:手元流動性、固定比率 売上高に対する現金保有量が高い 投資を返済不要の資産で賄っている。 固定資産の割合が少ない
分析結果(効率性、生産性) 棚卸資産回転期間(月) 効率性・生産性に関しては業界平均とそれほど差はない 有形固定資産回転率 売掛金回転期間(月) 労働装備率 買掛金回転期間(月) ⇒平均を上回る 総資本回転率(月)
分析結果(収益性) 総資本営業利益率 収益性が極めて高い 総資本経常利益率 内部保留率 同業他社に比べ、高付加価値をつけたり、コスト削減をうまく行っている。 減価償却率 売上高営業利益率 着目点:内部保留率 自己資本経常利益率 売上高経常利益率 ⇒稼ぎ出した利益の多くを、株主に還元することなく、次の投 資に使っている
分析結果まとめ タダの優良企業に見られず、変化に強い企業に見られる特徴は以下 • コスト管理を上手く行っている • 現金を多く保有している • 固定費率が低い • 内部留保率が低く、投資を行いやすい環境にある 変化に強い企業は、固定費を抑えることで、環境の変化に対応したり、コストを削減するなどをして利幅を増やし、次期以降への投資を積極的に行っているのではないだろうか…
経営に正解は、ない… 第3章 第1節 変化に強い、個別分析 内部留保率大+固定比率小=?
前章をふまえ • そもそも赤字を出さない優良企業が各経営指標において秀でているのは当たり前。 • その中で、必ずしも優良企業の要件とされない指標こそ、変化に強い企業の特徴である。 その指標とは ・内部留保率 大 ・固定比率 小 これらの指標から分析を深めていく。
内部留保率が高い 売上高1000円億以上の上場企業平均 40.20% 任意の7社の内部留保率は、かなり高いことが分かる。 出所:日経NEEDS
内部留保率が高いということ • 内部留保率が高いということは、当期利益を配当せず、次期の投資に向けるということである。 • しかし、設備投資を行えば固定資産の割合は漸増する。 (いくら償却期間が短くても限界がある) • では、赤字を出さないために減らない内部留保を何に回しているのだろうか。 固定比率小に矛盾
研究開発積極度 仮説: 将来の競争力の原資となる、研究開発費に回しているのではないか。 (研究開発費は一括費用処理) 確かに研究開発費率が高い 研究開発積極度:研究開発費/売上高 過去8年平均 出所:企業活動基本調査(通産省)
研究開発の成果 • 変化に強い企業は、研究開発に積極的である。 • しかし、配当にではなく研究開発費に回している以上、一定の成果を上げなければ市場の信頼を失い、継続的な成長は望めない。 • 研究開発に積極的で、かつ成果を上げている企業とは、どのような企業だろうか。
研究開発資産と研究開発効率 • 研究開発費の資産化 研究開発の効果が現れるまでにかかるとされる期間(医療で10年、その他製造業で6年)前の年と、その前後2年の5年分の研究開発費の平均を研究開発資産とする。 • 研究開発効率 さらに、研究開発資産に対してどれだけの利益を上げられたかによって研究開発効率を測定。 X軸:研究開発積極度=研究開発費/売上高の15年平均×100(%) Y軸:研究開発効率=営業利益3年平均/研究開発資産×100(%) として、売上高1000億円以上の製造業(519社)をプロット
散布図の意味 • 基本的に研究開発資産が高ければ、分母が大きくなるため、研究開発効率と研究開発積極度は反比例関係となる。 • y軸を3、x軸を3に平行移動すると以下のようになる。 研究開発効率 ウシオ電機 日東電工 花王 など7社中6社 変化に強い企業群? 10社 研究開発に積極的ではない企業群 研究開発積極度 研究開発に積極的だが、効率の悪い企業群 ※ただし、研究開発費(分母)そのものが大きすぎる場合、必ずしも効率が悪いとは言えない。
次節へ • 変化に強い要素を備えていると想定される日東電工と、ウシオ電機の詳細をおって、両者が本当に研究開発力を活用して、継続的に利益を生み出せているのかを検証する 。
持つべきものは、大臣 第3章 第2節 ウシオ電機 とも (c)うっしー
ウシオ電機の収益性 利幅の大きい新製品を継続的に開発できている 仮説:高収益性を維持 研究開発力が高い
ウシオの売り物 • では、ウシオ電機は実際にどの程度新製品を開発し、それを利益に結びつけているのか。 • 研究開発の成果を独自にセグメンテーションし、開発、商品化の状況を追った。 • さらに2000年以降は売上の増減についても記載した。 技術開発、商品化をセグメントごとに記入、そして 売上が伸びたセグメント:青色 売上が落ちたセグメント:オレンジ色 落ちた商品、伸びた商品両方あるセグメント:黄色 で色分け
1994年~1999年 OA機器 デジタルシネマ 産業機械 半導体 レーザ プリント基板 他業種提携 洗浄 測定 映写 照明 液晶
2000年~2005年 OA機器 デジタルシネマ 産業機械 半導体 レーザ プリント基板 他業種提携 洗浄 測定 映写 照明 液晶
移り変わる牽引役 • 時代によって主力商品は遷移し、特定の商品に依存することなく継続的に売上を伸ばしている。 • これは研究開発力の高さに裏付けられている。
ウシオ電機の利益モデル • 得意分野である「光」に特化して進出 • 専門分野の近辺の研究開発に力を注ぎ、それまでの技術の蓄積の利を最大限に活用 • キヤノンに類似した、専門家利益と言える
ちょっとだけよ 第3章 第3節 日東電工 エレクトロニクス、光学、エネルギー、環境
グローバル・ニッチ・トップ 成長市場の選択 次の市場分析に活かす 業界No1の地位を利用して 優良な顧客・情報をGet!! その中でニッチ市場を選択 独自技術で差別化が図れるか検証 研究開発に活かす 業界No1の地位を獲得 研究開発はどのように活かされているのだろうか?
製品の高付加価値化 売上原価/売上高が電気機器平均よりも全体的に低い 既存の技術を重ね合わせる(技術の複合化)を利用することにより、商品の付加価値を高めている。 大きな利幅を得ることができる 研究開発へ再投資
製造技術の確立 製造技術を評価するために を用いた 電気機器業界平均に比べ製造コストがかなり低い 日東電工では、研究開発にあたって描くパテントマップにコストに対する項目を明記している。 コスト削減により大きな利幅を得る 次の研究開発へ再投資
日東電工まとめ 技術複合による研究開発は製品の高付加価値化に、製造技術と開発の一体化による研究開発はコストの削減に寄与している。それにより業界No1の地位を得て、業界の優良な顧客・情報をいち早く入手し、次の研究開発に活かしている。
第4章 固定費変動費化型 第一節 スズキ 新たな予感‥
新たな見解‥‥ ウシオ、日東電工は研究開発に強いことが分かるが‥ スズキとリコーが変化に強い要因はなんだろうか‥‥
とりあえず、分析‥ ウシオ電機、日東電工、リコー、スズキのROS(経常利益)を比較検証した。 スズキ、リコーはROSが下であるが、ぶれがない 変動費率を高くし、固定費率が低い費用構成にすることで、安定して黒字化できる構造なのではないだろうか?
本当に変動費率? 固定費=減価償却費++労務費+販売管理費中の 人件費、福利厚生費+その他販売管理費 変動費=材料費+外注加工費+運送費 やはり、スズキの固定費率は小さい CVP分析!
費用 売上高線 変動費比率高くなる ⇒角度が小さくなる 総費用線 損益分岐点 変動費 変動費線 固定費線 固定費 売上高
損益分岐点分析~トヨタ~ 費用 固定費 変動費 売上高 (百万円) 14.04° 5529357 売上高
損益分岐点分析~スズキ~ 費用 固定費 変動費 売上高 営業利益の弾力性は少なくなる (百万円) 9.71° 損益分岐点は低くなる 固定費が少ない 581501 売上高