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柳韓大学 保健医療福祉研究所  日本事務所 所長 客員教授 西山孝之

柳韓大学 保健医療福祉研究所  日本事務所 所長 客員教授 西山孝之. 電子点数表の提案. 平成20年10月24日. 説明の要旨 データ処理システムではデータ対象コード(データコード)が必須です。 「レセ電算(オンラインレセプト)」はデータ処理システムで、データ対象は請求点数ですが、それにデータコードがありません。 それは「点数計算」が目的のレセコンのを継承しているからです。 「計算」が目的のシステム(自然現象探究)は、「現象」にコード付与してプログラムで可能な限りの現象把握に努めます。

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  1. 柳韓大学 保健医療福祉研究所  日本事務所 所長 客員教授 西山孝之 電子点数表の提案 平成20年10月24日

  2. 説明の要旨 • データ処理システムではデータ対象コード(データコード)が必須です。 • 「レセ電算(オンラインレセプト)」はデータ処理システムで、データ対象は請求点数ですが、それにデータコードがありません。 • それは「点数計算」が目的のレセコンのを継承しているからです。 • 「計算」が目的のシステム(自然現象探究)は、「現象」にコード付与してプログラムで可能な限りの現象把握に努めます。 • レセコンにとって点数表は「与件の自然現象」でした。可能な限りを計算で求め、不足分は手書きで補記しても業務の効率化がセールストークでした。 • 「レセ電算」は医療保険に関する国のプロジェクトですが、データ処理システムとして設計したものでなく、レセコンの置き換えで、それが4半世紀に亘って基本的なバージョンアップはされずにそのままです。 • 実施されたのは、レセコン時代は任意だったプログラムコードが「診療行為マスター」として統一されたことですが、このコードは「プログラムコード」なのに「データコード」と誤解されています。

  3. 説明の要旨(続) • 誤解したのは「レセ電算」をデータ処理システムとして真剣に活用する気がなかったためではないでしょうか。 • 2007年の電子点数表委員会で電子点数表が検討されましたが、その目的は点数表の論理をわかりやすく表現して、プログラムを容易に作成することであり、また、その成果は実現に至りませんでした。 • 為すべきはプログラムの合理化ではなく、データコードの整備ですが、そのためには全請求点数の事前計算が必要です。しかしそれは点数表が複雑なのでできないものとし、日本ではプログラムで計算してきました。 • 今回、そのできないとしてきた全請求点数を計算し、4万件にデータコードを付与した電子点数表(案)を実現しました。 • これで「レセ電算(オンラインレセプト)」も通常のデータ処理システムと同じであることが確認できました。 • 日本のデータ処理技術は世界一流です。これを活用してオンラインレセプトを日本の医療保険制度の基幹システムに位置づけ、電子点数表によって医療保険制度が運用されるBPR(Business Process Reengineering)を実現してください。

  4. 過去の経緯とあるべきシステム

  5. 診療報酬点数表電子化に関する検討会(平成17年)の検討結果の電子点数表診療報酬点数表電子化に関する検討会(平成17年)の検討結果の電子点数表 http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/03/tp0330-1.html

  6. 厚生労働省のマスター提供ホームページhttp://202.214.127.148/厚生労働省のマスター提供ホームページhttp://202.214.127.148/ ホームページが責任を負わない「診療行為マスター」を民間企業のシステムが保証 その代償:  →「診療行為マスター」はシステムの内部処理コードに矮小化  →ユーザの手が届かない 「システムの内部コード」 化  →ユーザの自由な医療情報処理は極めて限定化

  7. 日韓のマスターコードの内容比較

  8. インタフェースはコードで定義可 インタフェースの定義にはコードとフラグが必要 データの精度向上,実用的なデータウェアハウスの実現 日 本 韓 国

  9. 人工のしくみなのに天然現象(人体)のように扱われる「点数表」人工のしくみなのに天然現象(人体)のように扱われる「点数表」 人工のしくみのデータ処理 未知の世界のデータ処理 人工のしくみ (法律、規則、規定) IT向けに整理 コード化 改 善 プログラム 運用状況の把握 問題の発見 データベース 現象把握 可能な範囲の対策、解明→利活用 天然現象、宇宙 人体などの生物

  10. 「診療行為マスター」の設計思想(1983年当時)「診療行為マスター」の設計思想(1983年当時) • 点数表の文言の忠実な再現 •  徹底的に排除された解釈によるデータの加工 • 撤廃された合成項目 • レセコンの営業経験から業界は必要性を強調したが • 設計部門はメンテナンスに自信がないとして撤廃 • 多用された「きざみ算定」(後述) • 審査機関の立場での設計 • 提出されたレセプトをチェックする観点の設計、 • 請求する側は編集のためのデータ追加が必要  • 目視チェックのため、紙レセプトと同様のレセプト編集

  11. 医科の紙レセプト形式 摘要欄 点数欄 点数は「一連」ごとに記載 日本の電子レセプトは1983年計画、「紙レセプトと同様」が設計方針

  12. 一連管理と商品(データ)管理の差(コンビニの例)一連管理と商品(データ)管理の差(コンビニの例) 一連管理 商品(データ)管理 「一連」と「データ」を一元化しなければ分析可能なデータ形式は実現しない!!

  13. 紙レセプトのままの電子レセプト

  14. 出来ないとしてきた点数表のデータコード化が実現できた!出来ないとしてきた点数表のデータコード化が実現できた! • 電子点数表(案)は1人・3か月でExcelで表現できた。 • 予想以上に体系化・簡素化が実現されていた。 • 「請求のつど計算する項目」や「単独加算項目」を設けるなどの現実的な工夫を盛り込んだ。 • 件数は39,000件、(2005年当時、30万件と想定)。 • 点数表の「見える化」に成功。他人のチェックが期待でき、信頼性は見込める。 • 組織で対応すれば改正時の短期更新も見込める。 • 点数表の改善点も明確に洗い出せる。 • 法的規定、算定条件整備のプラットフォームに。

  15. 電子点数表(案)の具体例

  16. エクセルで表現した電子点数表(案)の例

  17. ここで、

  18. 電子点数表(案)の件数

  19. 点数表を体系化・可視化した電子点数表(案)点数表を体系化・可視化した電子点数表(案) 年齢、時間帯加算を付加した項目、 及び第2手術 (32,790) ③ 基本項目 (5,973) 加算付き項目 医療加算 単独加算項目(113) 計算請求項目(17) まるめ差額表示(16) 8桁コード (8+3)桁コード

  20. 6千件規模の要約統計にも対応できるコード体系6千件規模の要約統計にも対応できるコード体系

  21. サブコード (該当しない場合はスペース)

  22. 単独加算項目の事例 • 加算であっても統計対象とすべきもの • 電子加算、外来管理加算など • 算定が単独で行われるもの • 褥瘡評価実施加算、死亡診断加算など • 被加算項目が多数のため単独の方が処理が容易なもの • 自動縫合器加算、超音波内視鏡加算など • 実務者の意見を収集し、医療情報システムとの整合性の考慮が必要。

  23. 「計算項目」の事例 • 極めて例外的な場合のみを対象 • 選定療養による180日超の入院基本料 • 定数超過入院基本料の減額算定 • 標欠医師数の場合の入院基本料の減額 • 16km超、海路による特別往診 など • 例外でない場合も対象にせざるを得なくなったH20年改正 • 閉鎖循環式全身麻酔(詳細後述) 

  24. 検査のまるめ算定のデータ化 • 例:出血凝固検査を3項目実施した場合 • 現行方式 (請求項目と点数が対応しないので統計に難) • 提案方式(「まるめ算定差額」欄の追加によるデータ整備)

  25. 商品一覧のよう分かりやすい点数表(例1) • 入院基本料(病棟ごと、入院開始日からの一連で表示)

  26. 商品一覧のように分かりやすい点数表(例2)商品一覧のように分かりやすい点数表(例2) • 検体検査 (同一検査項目は検体が異なっても主コードは同一とし、検体は付加コードで区分)

  27. 商品一覧のように分かりやすい点数表(例3)商品一覧のように分かりやすい点数表(例3) • X線撮影診断(部位ごと、フイルム枚数ごとに撮影料・診断料の合算表示)

  28. 商品一覧のように分かりやすい点数表(例4)商品一覧のように分かりやすい点数表(例4)

  29. きざみ算定の具体例 1.2.の規定を定義する きざみコード 「140009310」  下限値:242点、 きざみ値:30分、 きざみ点数:242点 3.の規定を再現する通常コード「140023510」  819点

  30. 「診療行為マスター」による現在の電子レセプトの処理「診療行為マスター」による現在の電子レセプトの処理 この処理を 請求、 審査、 支払 の各部門が繰り返さなければならない 改正時の改造経費200万円/病院 (医療のIT化に係るコスト報告書 厚生労働省保険局

  31. 「電子点数表」のデータコードによる処理 通常の情報処理システムが実行している方法 更新した電子点数表の配布で 点数改正は可能 無限の可能性が 見込めるデータ処理

  32. レセコンのままの現状オンライン あるべきオンライン 医療機関 伝送できない 点数要素 データ ウェア ハウス プログラムで 計算 (プログラムで 再現) プログラムで 再現 審査機関  伝送できない 保険者

  33. 可視化して明確になる処理上の諸問題 例:実際には算定のない項目が電子点数表の多くを占めている • 項目の70%が手術関連、そのうち9割が時間外、休日、深夜、時間外特例加算と3歳未満年齢加算の組み合わせと第2手術。しかし、入院診療には時間外加算、時間外特例加算はない。3歳未満が対象外の手術も多数あり。 • 条文は「加算する」の「アナログ表現」だが、電子点数表は個別項目の「デジタル表現」。 • この処理の差の調整が必要。

  34. 点数表のコード化の可能性は確認できた。実用電子点数表はこれをベースに論議展開を!点数表のコード化の可能性は確認できた。実用電子点数表はこれをベースに論議展開を! • 提案した新電子点数表には多くの「発見」がある。 • 多くの関係者が「発見」を「問題提起」に! • 不要項目や逆に不足項目はないか。 • 電子レセプトの様式が紙レセプト様式のままでよいか。 • 医療情報システム実現のための改善点は 等々。 • 目指すは医療情報の基盤である。「適性な医療費配分」、「有効な医療情報」の両面から、あるべき電子点数表の具体的論議の展開を期待する。

  35. 社会医療診療行為別調査 平成19年6月審査分レセプト統計による請求累積額 % 横軸の確定は統計の基本!!

  36. 社会医療診療行為別調査のデータ出現率

  37. 社会医療診療行為別調査の手術の部の加算 平成19年6月審査分 手術の年齢加算、時間外加算点数は手術点数の2%。 加算率でなく固定点数にすれば24000件は数件になる。

  38. アクションにつながるデータが得られるか?

  39. L008 マスクまたは気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔L008 マスクまたは気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔 平成18年: 1.別に厚生大臣が定める重症の患者に対して行った場合                  8300点 2. 1 以外の場合             6100点 注1 実施時間が2時間を超えた場合は、30分又    はその端数を増すごとに、600点を加算す    る。 注2   (略) (各種特殊な場合の加算、 次ページ①~④に対応) 

  40. 平成20年度:麻酔料の点数は改正なししかし、算定論理は変更平成20年度:麻酔料の点数は改正なししかし、算定論理は変更

  41. 改正前なら点数対応のコードが設定できた (上限時間は実績から規定が必要だが)

  42. 平成20年度に改正された麻酔料の算定論理 (下記の麻酔を麻酔困難者に計2時間28分実施した場合) 21分 30分 5分 ② 1時間27分 5分 ④ ④ ⑤ ⑤ • ②2時間:16600点。 • ④51分のうち、33分(120分-87分)は②の算定に含む。 • ④51-33=18分は660点を算定。 • ⑤10分は④の30分に含まれるので算定しない。 • 請求点数=16600+660=17260点(97%) • 改正前は、②の麻酔を2時間28分実施したとして • 16600+1200=17800点(100%) • 「電子点数表」を設定してもデータコードの選択では算定できず、 • プログラム算定要。算定結果はコードで表現できない。 • 上記例では3%減額になるが、処理は複雑で統計は得られない。

  43. 日本 韓国と日本は国情が違うとの意見は正しくない。技術的検討不足、必然性の認識不足、取り組み力の不足が原因。 点数表 韓国 民間のレセコン設計手法の継承 点数表 レセコンの電子媒体化、オンライン化はできる 電子点数表(デジタル化) いまの点数表では電子点数表はできない 電子点数表を基調とした活用 点数表の見直しなど非現実、 可能な範囲でのデータ活用しかできない 医療制度全体での成果発揮 オンラインは強制によって普及中 やれば出来る! 現在の点数表でも電子点数表は実現できる! 国家百年のためのシステムを

  44. 審査のない証券と 同一視のオンライン 日本 韓国 薬剤に合わせた個別病名での請求 ICD-10 コードでの請求 レセプト情報は無視 普及しない標準病名 公開される審査基準 何のための標準病名? 普及推進策は? 審査基準は 非公開 審査はコンピュータと目視の併用 コンピュータ審査は 研究も「タブー」? 国民の健康管理に利用可能な 精度のデータベース 専ら目視審査 明確な目的のもとに設計された システムが開花! 利用可能なデータベースになるか? 基本設計のないシステム 年金と同様、コンピュータの 使い方を見直すべき レセプトの基本は傷病名と審査 レセプト病名の列記

  45. レセプトは最適医療実現のフィードバック・ループレセプトは最適医療実現のフィードバック・ループ レセプト 韓国学習の要あり 医療的規定 審査基準 システムごとの個別対応 →電子点数表に標準装備 法的規定 モニター 電子点数表(案) 最適医療 点数計算規定  改善対策

  46. 紙レセプトでは保険業務が行き詰まる。 財源とバランスをとり国民に最適医療を提供。               韓国の国家戦略 「健康保険審査評価院(Health Insurance Review & Assessment Service:HIRA)」に審査と医療評価を指示             レセプトをデータ源とした情報処理システムが必須             レセプト業務はEDI(Electronic Data Interchange)             EDIはコード、処理手順の標準化が前提            

  47. 電子レセプト効果の医療機関への還元(韓国)電子レセプト効果の医療機関への還元(韓国) ・入金期日を40日→15日に短縮 国民健康保険法施行規則第13条で明示 ・入院請求は週単位でも可、早期請求→早期入金 ・請求業務の平準化実現 ・審査結果もEDIで返送、疑義の即時解消 ・業務の透明化 ・優良診療所は2年間審査免除(緑認証制) ・標準的請求の±10%以内は無審査

  48. 韓国の医科レセプト K25.0  出血がある急性胃潰瘍 D62   急性出血後貧血 E10.2 インスリン依存性糖尿病 K76.0 脂肪肝 K59.0 便秘 R06.4 過呼吸 紙レセプト提出もOK 但し 多重バーコード 診療結果 継続(1)、移送(2)、回送(3)、死亡(4)、退院または外来治療終結(9) 最大4000Byte記録

  49. 総合管理制度 総合管理制度とは 審査評価の成果物を分析提供、医療機関は自院のデータと比較して自律的に改善を実施、Hiraはそれを支援する総合的管理制度。 総合管理重視に至る経緯 国民のニーズを満たすには医療機関の自主的改善が必要との判断。 審査物量の増大に呼応した合理的対策。 診療の結果を一方的に審査することに関する医療機関の不満対策。 総合管理制度の効果 多様な診療指標を自院と全国平均値とを比較分析することで問題点を把握、自律改善の推進で国民医療の質の向上、費用の適正性に貢献

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