1 / 36

健康政策策定における 疫学の役割 (2)

第19回日本疫学会学術総会. 健康政策策定における 疫学の役割 (2). 柳 川  洋. 英国における BSE と v-CJD. BSE: Bovine Spongiform Encephalopathy    牛海綿状脳症 v-CJD: variant Creutzfeldt-Jakob Disease    変異型クロイツフェルト・ヤコブ病. 英国における BSE の流行.

lesley
Télécharger la présentation

健康政策策定における 疫学の役割 (2)

An Image/Link below is provided (as is) to download presentation Download Policy: Content on the Website is provided to you AS IS for your information and personal use and may not be sold / licensed / shared on other websites without getting consent from its author. Content is provided to you AS IS for your information and personal use only. Download presentation by click this link. While downloading, if for some reason you are not able to download a presentation, the publisher may have deleted the file from their server. During download, if you can't get a presentation, the file might be deleted by the publisher.

E N D

Presentation Transcript


  1. 第19回日本疫学会学術総会 健康政策策定における 疫学の役割 (2) 柳 川  洋

  2. 英国におけるBSEとv-CJD BSE: Bovine Spongiform Encephalopathy    牛海綿状脳症 v-CJD: variant Creutzfeldt-Jakob Disease    変異型クロイツフェルト・ヤコブ病

  3. 英国におけるBSEの流行 資料: Peter Smith. Department of Infectious and Tropical Diseases, London School of Hygiene & Tropical Medicine (Chair, Spongiform Encephalopathy Advisory Committee (SEAC)

  4. BSE流行と対策の流れ(1) 1984年12月 異常な動きをする牛(7週後に死亡) 1985年頃  BSE流行の始まり 1987年11月  疫学調査により感染ルート判明 肉骨粉(MBM, Meat and bone meal) 1988年7月  反芻動物をMBMにすることを禁止 因果関係の立証から半年後 全面禁止に至るまで9年 1989年2月  政府の公式見解 「BSEの流行は早々に終息する。  ヒトへの感染はない。」

  5. BSE流行と対策の流れ(2) 1989年11月 牛の特定部位臓物の食用使用禁止全面禁止に至ったのは6年後(1995年) 1990年  海綿状脳症諮問委員会(SEAC)設置新しい病気が認識されてから2年以上    (1990年までにヨーロッパ全域に拡大)1991年  毎月2500例以上のBSEが発生 ~95年  2004年までの報告:18万頭  実際の数はその10倍以上? 1993  畜産農家から4例の若年CJD  ~94年  いずれも感染牛発症の畜産農家 1996年  人への感染可能性を示唆(SEAC)

  6. 英国におけるv-CJD死亡の年次推移 1990-2008年の死亡数 164例 このほかに生存患者    3例 資料: CJD Surveillance Unit in Edinburgh, Dec. 1, 2008

  7. BSEとv-CJD発生の分布 7年間のずれ V-CJDの発生 BSEの発生 18万頭167例 1986 1993 2000 2005

  8. なぜ、これほど大きな問題になったか Lecture by Prof. O’Brien M. The Third British Epidemiology and Public Health Course (Nov. 29-Dec. 5, 1998, Hiroshima) • 遅れ • 利害の対立 • コミュニケーションの欠如 • 不適切な措置 O’Brien M: 牛海綿状脳症 BSE-最初の15年間. In Holland WW (森岡聖次ら訳): 疫学公衆衛生研究の潮流,英米の20世紀, 日本公衆衛生協会,東京, pp. 159-173, 2004

  9. 遅れ • 新しい疾患としての認識 • ヒトへの健康影響の認識 • 効果的な対策導入の遅れ • 研究着手の遅れ • サーベイランス開始の遅れ • 対策のバランス

  10. 利害の対立 • 人の健康か、農業の保護か • 縄張り争いによる部局間対立(動物・獣医の問題と考えた) • 政府と畜産農家との対立(病畜処分の費用負担) • 専門家間の対立

  11. コミュニケーションの欠如 • 情報公開の制限(開業獣医の情報不足、診断の遅れ) • 農漁業食糧省、貿易産業省、保健省間の連絡不足 • パニックを防ぐための根拠のない発言(人への感染はない) • 事実と異なる非科学的な情報発信

  12. 不適切な措置 • 因果関係に関する誤った推論 • 問題の大きさと蔓延速度の過小評価 • 公衆衛生より商業利益の優先 • 動物蛋白を含む飼料の禁止後の長い猶予期間 → 禁止後に生まれた42,000頭が発病 • 牛成分を含む医薬製品、化粧品販売禁止後の猶予

  13. BSE流行から得た教訓 1. Allow farm animals to eat their natural food 2. Keep diseased animals out of the human food chain 3. Separate the responsibilities for commerce and public health 4. Establish public health surveillance and disease registers 5. Promote timely research 6. Tell the truth O’Brien M: BSE-the first 15 years. In Holland WW: Foundation for health improvement TSO, London, pp. 206-224, 2002 (資料提供: 森岡聖次)

  14. 抄録に記載した内容の詳細は下記をウエブをご覧ください。抄録に記載した内容の詳細は下記をウエブをご覧ください。  「公衆衛生ねっと」    ①役に立つ情報(一覧から探す)↓ http://www.koshu-eisei.net/    ②地域医療のための疫学手法(12) 疫学と健康政策     3つのPDFファイルに掲載  スライドの要約もすでに掲示しました。

  15. 第19回日本疫学会学術総会 健康政策策定における 疫学の役割 (2) 柳 川  洋

  16. 健康づくり、疾病予防 「健康日本21」

  17. 21世紀における国民の健康づくり運動 • すべての国民が健やかで心豊かに生活できる活力ある社会を目指して • 生活習慣の改善 • 健康増進、生活習慣病予防 • 壮年期死亡の減少 • 健康寿命の延伸 2000年3月

  18. 特徴1エビデンスに基づく政策の重視 現状把握 評 価 優先順位 モニタリング 目標値 対策の実施

  19. 現状把握の指標 • 客観的な指標による現状把握  生活習慣病予防を目的とした政策決定に必要な指標   ① 最終目標である健康水準に関するもの   ② 疾病発生の危険因子に関するもの   ③ 危険因子に影響を及ぼす生活習慣に関するもの • 資料の収集  国、自治体が把握している既存の統計資料  新たな疫学調査による証拠(evidence)

  20. 優先順位の決定 • 客観的な指標による判断  →必要な健康問題の重要性の明確化、採否の 意志決定  →有限の資源を優先度の高い政策に割り当てる • 優先度の判定 ① 疾病負荷の程度  ② 健康改善の可能性  ③ 経済効率  ④ 平等性

  21. 目標値の設定 • 意義  明確な行動計画の策定  保健サービス提供者と一般市民の共通認識  計画の進行状況に対する判断と評価 • 方法  施策の有効性、一般市民の受け入れなどに関して、過去の実績、統計、疫学研究成果などを考慮して設定  [例] 10年後の脳卒中罹患と死亡の目標値設定 ① 過去10年間の推移を外挿した場合の10年後の予測値   ② 現在みられる地域差から可能な到達点を探る   ③ 現在の性・年齢分布から到達点を探る

  22. モニタリング  対策が期待した成果を上げているかどうかをタイムリーに判断するための継続的な情報収集と解析のシステム  ① 目標を達成する方向に向かっているか  ② 罹患率、死亡率が減少しているか  ③ ハイリスク者が減少しているか  ④ 生活改善が行われているか  ⑤ 人材配置と財政措置が適切か

  23. 評価 • 対策の妥当性、有効性、効率などを客観的     な指標によって測定 • 問題点と課題の明確化   そのまま継続、軌道修正、中止 • 評価の結果を政策策定に生かす • 疫学研究によって得られた成果が政策に反   映されなければ疫学研究の意味がない

  24. 特徴2 集団アプローチの重視 高危険者アプローチ(第2次予防) 危険因子を持つ集団に焦点を絞った働きかけ   早期診断の可能性、早期治療による利益、費用      例 肥満、血圧高値、血清脂質、高血糖       消化器の不定愁訴、不定性器出血 集団アプローチ(第1次予防) 人口集団全体の健康増進   疾病の重症度、エビデンスの強さ、費用    例 1日1万歩の歩行、禁煙、食塩制限 

  25. 高危険者アプローチの例収縮期血圧区分別CHD死亡率比高危険者アプローチの例収縮期血圧区分別CHD死亡率比 高危険2  高危険 1 Stamler JDほか.MRFIT研究成績より

  26. 高危険者の選択水準と捕捉率

  27. 血圧分布と脳卒中死亡の相対危険 脳卒中死亡相対危険 収縮期血圧分布 高危険 2  高危険 1 資料: 健康日本21報告書および平成17年国民健康・栄養調査報告より

  28. 集団アプローチによる介入効果 ねらい:血圧分布が左方(低い方向)移動      により集団としてのリスクの低減 介入後 介入前 収縮期血圧

  29. 収縮期血圧の低下による脳卒中死亡率の低下予測収縮期血圧の低下による脳卒中死亡率の低下予測 資料: 健康日本21(21世紀における国民健康づくり運動について)

  30. 5-7年経過後生活習慣は改善したか

  31. 1万歩以上歩く者の割合男女ともに減少 2000 男 女 2006 2000 2006

  32. 脂肪エネルギー比殆ど変わらない 女 2000 2006 男 2000 2006

  33. 肥満者(BMI 25+)の割合男は増加 男 女 2007 2000 2007 2000

  34. 喫煙者の割合男のみ減少 2000 2007 男 女 2000 2007

  35. 政策としての今後の方向 集団アプローチの強化  適切な情報発信 国民の意識改革  長期的な展望 行政担当者の意識改革 目的達成にむけたアプローチの再検討 疫学、健康行動科学的手法の活用 重点領域の絞り込み 集団アプローチと高危険者アプローチの組み合わせ

  36. 抄録に記載した内容の詳細は下記をウエブをご覧ください。抄録に記載した内容の詳細は下記をウエブをご覧ください。  「公衆衛生ねっと」    ①役に立つ情報(一覧から探す)↓ http://www.koshu-eisei.net/    ②地域医療のための疫学手法(12) 疫学と健康政策     3つのPDFファイルに掲載  スライドの要約もすでに掲示しました。

More Related