1 / 55

瀬野徹三(東京大学地震研究所)

関東地方下の地震について. 瀬野徹三(東京大学地震研究所). 地震とは?. 地震. 断層 or 断 層 面. 岩石の破壊. 地震が起こる条件:その 1. 地震. 非地震. 蛇紋岩. 岩石が堅いことー>温度が低いこと. 地球の場合 350°C 以下. Raleigh & Paterson (1965). 地震が起こる条件:その 2. 大. 力の差が必要. 小. 同じ力 −> 非地震. 正確には力ではダメ. F: 力. S: 断面積. を使うべき.  = F/S. 応力. 小. 応力の差. X. =差応力. 歪み. 大.

Télécharger la présentation

瀬野徹三(東京大学地震研究所)

An Image/Link below is provided (as is) to download presentation Download Policy: Content on the Website is provided to you AS IS for your information and personal use and may not be sold / licensed / shared on other websites without getting consent from its author. Content is provided to you AS IS for your information and personal use only. Download presentation by click this link. While downloading, if for some reason you are not able to download a presentation, the publisher may have deleted the file from their server. During download, if you can't get a presentation, the file might be deleted by the publisher.

E N D

Presentation Transcript


  1. 関東地方下の地震について 瀬野徹三(東京大学地震研究所)

  2. 地震とは? 地震 断層 or 断層面 岩石の破壊

  3. 地震が起こる条件:その1 地震 非地震 蛇紋岩 岩石が堅いことー>温度が低いこと 地球の場合350°C以下 Raleigh & Paterson (1965)

  4. 地震が起こる条件:その2 大 力の差が必要 小 同じ力−>非地震

  5. 正確には力ではダメ F: 力 S: 断面積 を使うべき  = F/S 応力

  6. 応力の差 X =差応力 歪み 大 柔らかくても 歪みは生じる 地震の起こる条件2: 差応力が十分大きい

  7. 地震が起こる条件 1.岩石が堅いこと、すなわち温度が低いこと 2.差応力が十分大きいこと

  8. 地震とは? 別のイメージ  応力 摩擦でくっついている 応力が十分大きくなると 突然すべりが発生する 地震

  9. 突然すべりが起こる条件 応力 応力 断層面がすべる前に固着 1. 温度が低い 2. 差応力が十分に大きい

  10. 地震には二つのタイプがある 1.破壊タイプ 2.すべりタイプ どちらも断層面を境に二つのブロックが食い違う どちらも起こる条件は同じ 低温,大きい差応力 地球のどこにでも地震が起こるわけではない 地震はプレートに関連して発生

  11. なぜプレートなのか? 深さ 2900 km 地球の地殻・マントルには放射性物質 (ウラン,トリウムなど)が存在して発熱している

  12. 地球内部でも対流が 起こっている 地球内部の熱源は十分大きい 熱源小 水は静止 熱伝導で熱を運ぶ  熱源大 熱伝導では熱を逃がし切れない−>水が自分 で動いて熱を運んで外へ逃がす(対流) 

  13. 対流が起こると温度勾配が大きい表層が でき,熱排出効率をよくする 仮に地球内部の熱が熱伝導で外へ逃げて行くとする プレート 表層で地震が起こる堅い厚さ60 km程度のプレートができる。 対流で駆動されるので差応力大  350°C 0 60 km 対流の場合の温度分布 深さ 400 km マントル 熱伝導の場合の温度分布 400 kmくらいの堅い層が出来るが、どこも動いていないので差応力小(月はこれに近い) 3000 km 1300°C 地球内部の(断熱圧縮による上昇分を取り除いた)温度分布

  14. プレートの役割 自ら動いて冷えて熱を 効率よく外へ逃がす プレートは表面で冷やされるので堅い 対流で駆動されるので差応力発生 プレート -->プレートに関連して地震発生

  15.   プレートテクトニクスの基本的考え 地球表面の変動を説明する理論 1.複数枚のプレート 2.互いに運動 プレート プレート境界 プレートの内部は 堅すぎるので プレート • 3.地震はプレート境界 • で起こる 瀬野(1995)

  16. 世界の地震活動(100km以浅) オホーツクプレート ユーラシアプレート フィリピン海プレート 太平洋プレート 地震の帯で囲まれたところがプレート (国際地震センター 1970-1985 M≧4 depth≦100 km )

  17. プレートの境界付近で起こる地震には      二つのタイプがある すべりタイプ プレートとプレートの間で起こる     プレート間地震 破壊タイプ プレート内部で起こるプレート内地震

  18. プレートの別のプレートに対する運動 横ずれ 離れる 近づく 沈み込み帯 日本付近はこのタイプ 瀬野(1995) 沈み込み スラブ

  19. 陸側のプレート Volcanism 沈み込み帯 Oceanic plate Continental plate Subduction スラブ 海側のプレート 沈み込み 堅いが堅すぎでもない プレート運動で差応力大 地震発生領域

  20. 沈み込み帯で起こる地震の三つのタイプ 二つのタイプ 地震三兄弟 破壊タイプ すべりタイプ ->二つ 破壊タイプ:陸側プレート内地震 すべりタイプ:プレート間地震 3 三男 1 長男 アウターライズ 2 次男 破壊タイプ:スラブ内地震

  21. 長男:すべりタイプ 1994 年三陸はるか沖(M 7.6) 陸側のプレート 日本海溝 海側のプレート 沈み込み 余震 Nakayama and Takeo (1997)

  22. 長男:関東-東海地方 中部日本 間隔220年、段丘からは400年 1923大正関東地震 1854安政東海地震 ~400 1703元禄関東地震 固有 ~1500 〜400 yrs

  23. プレートテクトニクスから期待される関東地震の繰り返し間隔プレートテクトニクスから期待される関東地震の繰り返し間隔 1923大正関東地震 6 mのすべり (Ando, 1971) 6 m/2.7 cm/yr = 220年 プレート相対速度 (Seno et al., 1993)

  24. 次男:スラブ内地震 伊豆-小笠原 太平洋プレート フィリピン海プレート Van der Hilst and Seno (1994) 太平洋スラブ 次男

  25. 東北地方地震活動東西断面 三男 海溝 オホーツクプレート アウターライズ 三男 次男 太平洋スラブ Hasegawa et al. (1978) 次男

  26. 三男:2007年7月16日中越沖地震M6.8

  27. 活断層 (a) 地表に表れていないが、地形に表れている活断層 (b) 地表に表れている 活断層

  28. (a) 地表に表れていない活断層 (b) 活断層に伴う亀裂や地滑り (c) 亀裂や地滑りのみ

  29. 日本付近のプレート 陸側プレート オホーツクプレート ユーラシアプレート 太平洋プレート 海側プレート フィリピン海プレート 瀬野(1995)

  30. 4800万年前 4200万年前 フィリピン海プレートが なぜ存在するのか? 現在 消滅 部分 現在 消滅 部分 成長消滅しながら南から やって来た 3000万年前 1700万年前 伊豆 小笠原 Seno and Maruyama (1984)

  31. 関東地方でのプレートの沈み込み オホーツクプレート ユーラシアプレート 沈み込み 太平洋プレート 沈み込み 沈み込み 二重の沈み込み 沈み込み フィリピン海プレート

  32. 関東 オホーツクプレート 太平洋スラブ オホーツクプレート フィリピン海スラブ Yoshioka et al. (1994)

  33. 関東地方北西断面 長男 プレート内地震 三種類 PHS PAC OHK 三男 オホーツクプレート 長男 フィリピン海スラブ 次男 プレート間地震 三種類 太平洋スラブ 次男 PHS-OHK 長男 PAC-PHS PAC-OHK Modified from Nakajima and Hasegawa (2010)

  34. 微小地震活動断面 三男: OHK 次男: PHS 長男: PHS-OHK オホーツクプレート フィリピン海スラブ 長男: PAC-PHS       太平洋スラブ     次男: PAC 地震 長男: PAC-OHK 江口・堀 (2007)

  35. 地震の巣:平面と東西断面 布施新町 D a b 長男: PAC-PHS a 長男: PHS- OHK b 次男: PHS D 長男: PAC- OHK 微小地震:堀 (1997)

  36. 気象庁の観測が始まって以来の主な地震 M7.0 M7.2 M7.0 これらの地震が地震調査 研究推進本部(文科省)の 30年で70%の確率の計算 に使われた M7.0 M6.7 M6.7 M6.8

  37. 北側の三つの地震 1931西埼玉地震 (寄居付近) M7.0 1895茨城県南部地震 M7.2 1921竜ヶ崎地震(牛久付近) M7.0 1931西埼玉地震 1921竜ヶ崎地震 三男: OHK 次男: PHS 1895茨城県南部地震 次男: PAC

  38. 南側の三つの地震 1894明治東京地震 M7.0 1922浦賀水道地震 1987千葉県東方沖地震 M6.8 M6.7 1894明治東京地震 次男: PHS 1922浦賀水道地震 1987千葉県東方沖地震 次男: PHS 次男: PHS

  39. これらの地震による死者の数 1894明治東京地震の 震度(中央気象台) 16 0 西埼玉以外は次男で、深い地震 大きな被害はもたらしていない (1894年明治東京は煉瓦づくりのため) 0 これが地震調査研究推進本部 「30年で70 %」で扱われた M7級首都直下地震の実態 31 0 2 もっと重要な問題がある 2

  40. 関東地方 7級関東地方下地震 1923大正関東地震 1854安政東海地震 M8級巨大長男: PHS-OHK ~400 1703元禄関東地震 固有 〜400 yrs ~1500

  41. 関東地震前70年後10年の間に起こる M7級直下地震は関東地震前後の活動期に起こる 巨大長男 巨大長男 M7級直下地震 M7級地震発生確率が30年で70 % 唯一の例外 は過大評価 M≧6.8では 例外なし 前に見た気象庁の観測が 始まって以来の期間

  42. もっと前の期間 “M7クラスの関東地方直下地震は関東地震の前70年 後10年の活動期に起こっている”はやはり成り立つ 大正関東の68年前 M7級直下地震

  43. 沈み込み帯プレート断面図 次男 三男 長男 次男 沈み込み

  44. 前にみた7級地震は関東大地震の前70年 後10年の期間に起こっている 関東地震 巨大長男 オホーツクプレート フィリピン海スラブ       太平洋スラブ     江口・堀 (2007)

  45. 1855安政江戸地震 の震度分布 M6.9 死者1万人 宇佐美 (2003)

  46. 1855安政江戸M6.9 OKH 三男 PHS-OHK 長男

  47. 東京湾北部地震M7.3の震度想定 この地震は架空の地震 断層面 中央防災会議(2005)

  48. 確率予測:その2 東京大学地震研究所 酒井・平田グループ 地震の数をある地域,ある期間で総計すると Mが1増えると数が1/10となる法則を使う 点線部分:観測された地震なし M7級地震が4年で70 % 3.11以降9月までM6以下の 地震の数は5倍くらい増えた そもそもM7級地震の数は 誤差が大きい 3.11前の期間の地震の数のM に対するプロット M6を少し越える地震が 起こっていないことは この法則自体と矛盾 このダイアグラムの上側の直線は、彼らの使用したデータでなく、 ここで説明のため便宜的に用いたものであることをお断りします。

  49. 布施新町に比較的近くて、起こる可能性があるかもしれない地震布施新町に比較的近くて、起こる可能性があるかもしれない地震 1921竜ヶ崎(牛久付近)地震 M7.0 次男: PHS ブロックB ブロックA 地震波速度 ブロック境界で0.5~0.9 cm/yrでずれている Nakajima and Hasegawa (2010) もしこれが本当なら1921地震以来M6.4~7の 地震相当のすべりをため込んでいる

  50. 1921竜ヶ崎地震の震度 震央 布施新町 宇佐美(2003)

More Related