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二足歩行ロボット. 二足歩行ロボットとは. 二足歩行ロボット とは、ロボットのうち、人間のように二本足でバランスをとりながら歩くものをいう。 足(脚)とは回転機構で繋がった 2 つ以上のリンクで構成されたシリアルリンク機構で、二足歩行ロボットは脚を二つ持つ。 人間と同様の形状をしているロボットをヒューマノイドと呼ぶが、ヒューマノイド全てが二足歩行ロボットであるとは限らない。 . 二足歩行ロボット研究の目的.
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二足歩行ロボットとは • 二足歩行ロボットとは、ロボットのうち、人間のように二本足でバランスをとりながら歩くものをいう。 • 足(脚)とは回転機構で繋がった2つ以上のリンクで構成されたシリアルリンク機構で、二足歩行ロボットは脚を二つ持つ。 • 人間と同様の形状をしているロボットをヒューマノイドと呼ぶが、ヒューマノイド全てが二足歩行ロボットであるとは限らない。
二足歩行ロボット研究の目的 • 二足歩行ロボットは階段などの段差などがあるような、主に人間の生活環境に近い場所(例えば、住宅内など)で自由に移動することを目的に開発されている。初期の二足歩行ロボットにおいては、人間の二足歩行というメカニズムを工学的な視点より研究・解明する目的で製作されたものもある。
主な二足歩行ロボット • WABOT-1(早稲田大学 世界初の電気制御二足歩行ロボット) • ASIMO(本田技研工業) • HRP-2(川田工業) • KHR-1(近藤科学) • QRIO(ソニー) • トヨタ・パートナーロボット(トヨタ自動車) • LAND WALKER(榊原機械)
二足歩行ロボットのしくみ • 二足歩行ロボットとは脚を二つ持ち、歩行を行うロボットのことである。ロボットは節(リンク)と関節(ジョイント)で構成されるリンク機構で、関節はモーターなどのアクチュエータで駆動される。リンクとは剛体の構造物のことで、ジョイントは回転機構または直動機構のことである。足(脚)とは回転機構で繋がった2つ以上のリンクで構成されたシリアルリンク機構である。直動機構(スライダ)で脚を構成するロボットもあるが、これを二足歩行ロボットに含めるかは研究者により定義が分かれる。
制御モデル • ヒト型モデル • 無質量脚モデル • トリ型モデル • 恐竜型モデル
WABOT • 早稲田大学理工学部の故加藤一郎の率いる研究グループは二足歩行ロボット研究の草分け的存在であった。1960年代からロボットの研究を始め、製作したロボットにWABOTという愛称を付けている。1985年に、WABOTの11号機である、WL-11でヒト型二足ロボットでパターン歩行で動歩行を実現した。1.5秒/ステップのゆっくりとした歩行である。歩行を始めるとき、制御装置を積んだ大きな太鼓腹が音を立てて傾くのが印象的であった。はじめから意図したのか不明だが、上体の動作で遊脚の反動を打ち消していたのだろう。 • 1986年、この研究グループが、より積極的に上半身の作用を利用するために、上半身に見立てた大きな重りを二足歩行ロボットの腰部の上に取り付けた上体補償型二足歩行ロボットWL-12を製作した。重りはダンベルの様なもので、前後左右に振ることが出来た。見た目はともかく、そのロボットは非常に滑らかな歩行を実現した。階段も昇り降りすることが出来た。この研究成果により、二足歩行ロボットの歩行には上半身の働きが極めて重要であることが証明され、それ以降開発される二足歩行ロボットには上半身が付くことが主流になっていく。
ASIMO • 1996年、自動車メーカーのホンダがヒト型ロボットP-2を発表した。何よりもそのシステムとしての完成度の高さに当時の研究者は脅かされた。まず、外部につながるケーブルが無く、自律制御が可能だった。視覚センサを持ちマークで示した経路を自分で判断して歩くことが出来た。しかも、腕に見立てたマニピュレータを持ち人間の姿に似ていた、などの点が斬新であった。ホンダが二足歩行ロボットの研究を行っていたことは特許公報などで断片的に知られていたが、これほど本格的に行っていることは知られていなかった。そのためP-2の発表は研究者たちにも一般社会にも非常に大きなインパクトを与えた。これ以降歩行ロボットの研究が一気に一般化し、さまざまな企業が二足歩行ロボットの研究に乗り出す。その後、ホンダのロボットはASIMOと名付けられ、商品化された。2005年12月、ASIMOの新型において時速6km、跳躍時間 0.08秒の走行を実現させた。歩行から走行を同じロボットで実現した点で世界初である。(走行だけを行うロボットなら1980年代から存在する。)
これから • ASIMO以外でも二足歩行ロボットによる走行が研究されてきている。走行の場合、着地の際の衝撃が歩行と比べて大きいため、衝撃緩和技術が重要になる。また、両足が地面から離れるため、その間の姿勢制御は無重量状態の姿勢制御と同様の技術が必要になる。より進んだ活動を行うためには、周辺の状況を適切に認識し、以後の状況を予測し判断する能力も必要となる。段差や障害物を認識しそれを見越した行動を取ったり、人間や他のロボットの行動や指示などを認識しなればならない。カメラによる画像認識や音声認識などの技術も二足歩行ロボットにとって重要な技術となる。現在では歩行制御の研究は一段落した感があり、二足歩行ロボットの研究の中心はヒューマノイドとしての統合システムの研究へ移行しつつある。