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うず電流探傷技術を用いた PCB 検査における傷抽出のための計測と画像処理

A-12. うず電流探傷技術を用いた PCB 検査における傷抽出のための計測と画像処理. Measurement Techniques and Image Processing of Printed Board Based on Eddy-Current Testing Method. 金沢大学大学院 自然科学研究科  電子情報工学専攻 井波 孝仁. もくじ 1. はじめに 研究背景,目的 2. プリント基板配線検査原理と配線モデルの計測 うず電流探傷用プローブを用いた検査原理 配線モデルの計測結果 3.PCB 検査のための計測と画像処理

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うず電流探傷技術を用いた PCB 検査における傷抽出のための計測と画像処理

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  1. A-12 うず電流探傷技術を用いたPCB検査における傷抽出のための計測と画像処理 Measurement Techniques and Image Processing of Printed Board Based on Eddy-Current Testing Method 金沢大学大学院 自然科学研究科  電子情報工学専攻 井波 孝仁

  2. もくじ 1.はじめに 研究背景,目的 2.プリント基板配線検査原理と配線モデルの計測 うず電流探傷用プローブを用いた検査原理 配線モデルの計測結果 3.PCB検査のための計測と画像処理 差分法を用いた配線の断線傷の抽出 特徴点抽出法を用いた配線の断線傷の抽出 欠け傷の抽出 4.まとめ

  3. 1.研究背景 電子製品の小型化・高機能化により、 プリント基板(PCB)配線の細密化が進んでいる プリント基板のエラーは電子機器全体の不具合に直結 基板の検査技術の研鑚が行われている

  4. 1.主流なPCB検査技術 電気的導通検査 電気プローブを用いて配線に電流を流して導通性の検査を行う 光学検査 カメラを用いて傷のないマスター画像との比較を行い,欠陥を発見する 導通性の検査が可能 高速,非破壊 低速,破壊検査 導通性の検査が不可能 マスター画像 2つ検査方法を併用して欠点を補う 検査対象 探傷画像 欠陥抽出画像

  5. 1.うず電流探傷検査技術 金属棒や配管の自動探傷に広く用いられている 高周波の励磁磁場で誘起されたうず電流は金属表面を流れる うず電流は,表面の欠陥を避けるように流れを変えるため,それに伴う磁場の方向の変化を検出する検査方法 うず電流探傷原理図 金属導体であるプリント基板配線に対して        非破壊、非接触で導通性の検査が可能

  6. 1.研究目的 傷信号 傷以外の信号 プローブに平行な配線 複数方向の配線 傷部分以外の信号からでも配線上の欠陥の抽出が可能な画像処理手法の確立 検査プローブを配線に平行に走査した場合に,傷部分の信号を出力させるように設定 基板が複数の方向の配線で構成されている場合,プローブの走査方向も増加する 走査方向を固定した場合,傷部分以外が出力される 検査システムの利便性の上昇,計測時間の短縮

  7. 2.検査対象となるピッチ変換基板 0度配線 135度配線 90度配線 45度配線 ・高密度化され、単純なパターン ・曲線は存在せず、全て直線 ・配線の位置情報が既知である

  8. 2.うず電流探傷用プローブの構成 励磁周波数5MHz 励磁電流200mA ミアンダコイルの長辺方向の磁場 ミアンダコイルは長辺方向に垂直な磁場を一様に励磁 巨大磁気抵抗効果(GMR)センサは一つの高感度方向を持ち,x方向に設定 平面コイルとx方向にのみ感度を持つ微小なセンサを使用することで,励磁磁場の影響を受けることなく検査対象の信号を検出できる ミアンダコイルに垂直な磁場

  9. 2.うず電流探傷用プローブを用いた検査原理 Eddy-currents 135mm Magnetic fields inducedby eddy-currents conductor 平行な配線の電流分布 センサと検出信号の位置関係 傷部分を出力 プローブに対して垂直に流れる電流の磁束密度を計測 磁束密度を計測するため非接触で,うず電流を流すことによって導通性検査 垂直な配線の電流分布 配線部分を出力 平行な配線 一様な励磁磁場 一様ではない 垂直な配線

  10. 2.配線方向の違いによる出力の変化 断線のある0度配線モデル 90度配線モデル 断線部の磁束密度分布 配線部の磁束密度分布 ピーク間隔 500mm ピーク値 6mT ピーク間隔 400mm ピーク値 3mT 90度配線モデル 計測点の両端にうず電流が誘起されている ピーク間隔≦ 200mm

  11. 2.90度配線に誘起されるうず電流密度分布 ×106 90度配線モデル 電流密度のz成分 ピーク間隔 500mm ピーク値 16×106A/m2 ×106 b h 200 a g 0 375 250 125 125 250 375 電流密度のx成分 ピーク間隔 250mm ピーク値 10×106A/m2 中心の間隔500mmの2つの楕円

  12. 2.90度配線が発生させる磁束密度分布 2つの1turnの円形コイルを中心の距離500mmで設置し,センサの位置(y=135)のx軸方向の磁束密度を計算した b h 200 a g 0 375 250 125 125 250 375 うず電流分布図 シミュレーション用モデル うず電流が配線に沿って流れていないため,配線幅よりも遠い位置で磁束密度が最大値となる 楕円では,ピーク間隔はさらに広がるため,シミュレーション値は正しい x方向の磁束密度 ピーク間隔 250mm≧配線幅

  13. 2.配線モデルの計測結果 500mm 計測点幅100mm 計測点幅100mm Signal Voltage[V] Displacement x 断線のある0度配線モデル 断線のある90度配線モデル 0度配線出力信号 300mm Signal Voltage[V] Displacement x 90度配線計測結果 0度配線計測結果 90度配線出力信号

  14. 2.計測結果に対する差分処理 Signal Voltage[V] Signal Voltage[V] 出力信号 差分後出力信号 Displacement x Displacement x Displacement z Displacement z Displacement x 計測結果 差分結果 Displacement x 傷部分のエッジが抽出され,配線部分とそれ以外の部分の区別がしやすくなる

  15. 2.2値化処理 探傷の自動化のためには,コンピュータに傷部分と他の部分を判別させる必要がある しきい値を設定し,2値化処理によって,計測結果の出力を”1”(黒)と”0”(白)に区別する 2値化のしきい値設定の安定度は傷抽出の安定度に直結 Signal Voltage[V] Displacement z Displacement z Displacement z ノイズ成分の除去 出力の強調 Displacement z 差分画像 配線出力信号 Displacement x Displacement x Displacement x Displacement z Displacement x しきい値A しきい値B しきい値C

  16. 3.ピッチ変換基板の各方向配線の計測結果 0度配線 0度配線計測結果 90度配線 90度配線計測結果 45度配線は,プローブの走査方向,GMRセンサの高感度方向より, 135度配線に対して対称であるため,同様の考察が成り立つ オフセット電圧の変動を除去し,配線,傷部分の出力を強調する必要がある 135度配線 135度配線計測結果

  17. 3.画像処理フィルタについて 計測結果にフィルタを使用する目的 1.エッジ(配線出力,傷部分出力)の強調 2.オフセット電圧の変動をキャンセルする 3.ノイズの除去 画像処理フィルタとは,近傍から判断して中心の点をどのように処理するかの評価関数である 最低限の近傍として,3×3フィルタがある 上下左右の4近傍を用いる方法,斜め方向を含めた8近傍を用いる方法がある 座標の定義 4近傍 8近傍 評価する点が多いほど、平均化され,ノイズに強くなる

  18. 3.ソーベルフィルタについて シフト差分フィルタ 座標の定義 水平方向差分 垂直方向差分 Δx=h0-h1 Δy=h0-h3 ソーベルフィルタ(Sobelfilter) 垂直方向差分 水平方向差分 Δy=-h2-2*h3-h4+h6+2*h7+h8 Δx=2*h1+h2+h8-h4-2*h5-h6 ソーベルフィルタは単純な差分ではなく,6点の座標を用いて評価点に反映させるため, ノイズ成分を平均化する効果があり,画像のフィルタリングに適している

  19. 3.差分法による0度配線モデルの傷の抽出 計測 断線のある0度配線モデル 計測結果 x軸-出力画像 差分処理 x方向にフィルタリングを行うことによって,傷部分を抽出 差分法 傷抽出画像

  20. 3.差分法による90度配線モデルの傷の抽出 傷部分 傷信号 Displacement z Displacement x 断線のある90度配線モデル z軸-出力画像 傷抽出画像 x,zの2方向にフィルタリングを行うことによって,傷部分を抽出 Output Voltage[V] Output Voltage[V] Displacement z 差分法 Displacement z Displacement z Displacement x 計測結果 1次差分画像

  21. 3.差分法を用いた0度配線の断線傷の検出 配線幅200mm 計測点幅100mm 差分法 画像整形 画像整形 z方向フィルタリング x方向フィルタリング 計測結果 1次差分画像 探傷画像 Displacement z x方向のフィルタリングだけではオフセット電圧の変動が除去できない 2値化 新たにz方向にフィルタリングを行うことで,傷部分のみが出力された探傷画像が得られる Displacement x 探傷画像を2値化し,出力の有無によって判定 自動的に傷の有無を判定可能 2値探傷画像

  22. 3.差分法を用いた90度配線の断線傷の検出 差分法 配線幅200mm 計測点幅100mm 画像整形 画像整形 z方向フィルタリング x方向フィルタリング 計測結果 1次差分画像 探傷画像 90度配線はx方向フィルタリングによって配線部分が出力された画像が得られる 2値化 新たにz方向にフィルタリングを行うことで,傷部分のみが出力された探傷画像が得られる Displacement z 探傷画像を2値化し,出力の有無によって判定 Displacement x 自動的に傷の有無を判定可能 2値探傷画像

  23. 3.差分法を用いた135度配線の断線傷の検出 配線幅200mm 計測点幅100mm 画像整形 画像整形 x方向フィルタリング z方向フィルタリング 1次差分画像 2次差分画像 計測結果 配線出力の成分がx,zの両方向であるので,フィルタリングでは配線出力を除去できない 2値化された傷部分を抽出できない 自動化が可能な新たな検出方法

  24. 3.特徴点抽出法による配線傷の抽出 特徴点抽出法とは,画像内の特徴点を抽出し,その数を比較することによってその画像内のエラーを判定 Displacement z Displacement x 細線化 特徴点抽出 Displacement z Displacement z 2値画像 特徴点抽出画像 細線化画像 特徴点=傷部分の両端の点=線の終端点 Displacement x Displacement x 画像内に傷があれば,傷の数×2点の特徴点が抽出 2点の特徴点=1ヶ所の傷

  25. 3.特徴点抽出法を用いた135度配線の断線傷の検出3.特徴点抽出法を用いた135度配線の断線傷の検出 配線幅200mm 計測点幅100mm 画像整形 x,z方向フィルタリング 2値化 Displacement z Displacement z 計測結果 2次差分画像 2値画像 特徴点抽出法 細線化 Displacement x Displacement x 画像内に傷があれば 傷の数×2点 の端点(特徴点)が検出される 判定画像にて特徴点の有無を調べ,傷の有無を判断 Displacement z 特徴抽出 特徴点抽出法 Displacement x 特徴点抽出画像 細線化画像

  26. 3.90度配線の欠け傷の検出 差分法 断線していないため,導通性の検査では判別不可 電流なし 電流あり 欠け傷モデル 探傷画像 2値探傷画像 計測 探傷 x方向フィルタリング 特徴点抽出法 配線モデル 1次差分画像 差分法 12ヶ所の傷を抽出 特徴点抽出法 24点の特徴点=12ヶ所の傷を抽出 特徴点抽出画像 2値画像

  27. 4.まとめ (1)自動化のための画像処理手法として,差分法と特徴点抽出法 を考案した (2)差分法を用いた0,90度配線の断線傷の検出 ソーベルフィルタを用いたx,z方向のフィルタリングにより,オフセット電圧やノイズによる影響を良好に軽減することができ,安定的に傷を抽出することができた (3)特徴点抽出法を用いた135度配線の断線傷の抽出 特徴点抽出法は,特徴点さえ比較できればよいので、基板全体の特徴点数が判明していれば,検査の際に基板が傾いていても傷の抽出が可能である (4)差分法と特徴点抽出法による90度配線の欠け傷の抽出 電気的導通検査では検出が不可能な欠け傷の抽出に成功した

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