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平成20年6月16日. 原子核構造理論計算における 今までの成果から. 核力 による 量子多体 計算. 大塚孝治 東京大学大学院理学系研究科物理学専攻. 原子核構造における大型計算の典型的な例. 核力そのもの - 格子 QCD - 有効相互作用. 量子多体計算 - ab initio 計算( GFMC, CC, NCSM など) - 殻模型( CI 計算で対称性の保存) - 密度汎関数法に基づいたもの. 他にも、ガウス波束による計算 (AMD, 分子軌道法など) 時間に依存した反応計算、など.
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平成20年6月16日 原子核構造理論計算における 今までの成果から 核力による量子多体計算 大塚孝治 東京大学大学院理学系研究科物理学専攻
原子核構造における大型計算の典型的な例 核力そのもの - 格子QCD - 有効相互作用 量子多体計算 - ab initio 計算(GFMC, CC, NCSMなど) - 殻模型(CI 計算で対称性の保存) - 密度汎関数法に基づいたもの 他にも、ガウス波束による計算(AMD, 分子軌道法など) 時間に依存した反応計算、など
格子QCDによる核力の導出へ向けて PRL 2007 central forces calculated by a Lattice QCD calculation
アルゴンヌ・グループ(米国)による ab initio計算 (GFMC : Green Function Monte Carlo) 核力⇒核構造 3体力の効果
殻模型 - 原子核構造の典型的な大型計算 -殻模型 - 原子核構造の典型的な大型計算 - 固有値 旧来型の殻模型 -ハミルトニアン(エネルギー)行列の直接対角化- 次元が数十億、さらに1025 にもなる c 固有値 (概ね30次元以内で収束) モンテカルロ殻模型 最終結果に重要な多体基底を確率論的に生成 2つのシェルを同時に取り込める、唯一の現実的方法論
原子核殻模型計算 (CI計算に類似)に 於ける行列の次元 109 次元 (10年近く限界のまま)
モンテカルロ殻模型計算の例 Phys. Rev. Lett. 2007年 Mgアイソトープの2+準位(最初の励起状態)のシステマティックス 実験値 モンテカルロ殻模型 他の理論(フランス、フィンランド、 スペインのグループ) モンテカルロ殻模型 実験 原子核の質量数(A) 予言 波動関数の実験的検証 米国国立超伝導サイクロトロン 研究所(NSCL,MSU) との共同研究
基底状態の系統的計算 原子核応答関数の精密大規模計算 稲倉(筑波)、中務(理研)、矢花(筑波) 光吸収断面積の系統的計算 密度汎関数理論を用いて、コンピュータ上に存在可能なあらゆる原子核を作り出し、その性質を非経験的計算手法により調べる。陽子ドリップラインから中性子ドリップラインの間のすべての偶々核の光吸収断面積をヘリウムからニッケルまで(2 ≤ Z ≤ 28)系統的に計算。 この解析から、安定線でよく知られた共鳴エネルギーの経験則が不安定核では成り立たないことを見つけ、元素合成ネットワーク計算や原子力への応用を視野に、有用かつ簡素な新しい公式を検討。 時間依存コーン・シャム方程式 n 中性子過剰核の光吸収過程の実時間応答
安定核以外は不安定核 -極めて短寿命- 陽子数と中性子数の アンバランス ⇒エキゾチックな性質 存在が実験で確認 された不安定核 原子核物理の新しい世界 核図表 (原子の周期律表に相当) 安定核 地球上の原子核 約300種 理研のRIBF の到達領域 存在の理論予想 超新星爆発で生成される 不安定核の道筋(理論的予想) ⇒ 元素の創成史 (Rプロセス) 陽子数(元素の種類) これまでの成果: 核力の特質による 魔法数の変化 不安定核における 2つのシェルの融合 大計算の必要性 中性子数(同位元素の種類) 図中の数字は従来の意味の魔法数