630 likes | 841 Vues
SKA による宇宙論. 高橋慶 太郎 熊本 大学 2013年12月 18 日. 目次 1、標準宇宙モデル 2 、標準宇宙モデルを超えて 3 、電波観測による宇宙論 4 、まとめ. 1、標準宇宙モデル. 標準宇宙モデル. Planck HP. ・インフレーションで密度ゆらぎ生成 ・平坦 ・冷たい暗黒物質 ・宇宙定数. ΛCDM model. 宇宙論パラメータ. Planck only. これだけ でほぼ全ての観測結果が説明できる. 宇宙論 パラメータ. 密度ゆらぎの初期条件 A ~ 10 -9 : 大きさ n s ~ 0.96 :スペクトル
E N D
SKAによる宇宙論 高橋慶太郎 熊本大学 2013年12月18日
目次 1、標準宇宙モデル 2、標準宇宙モデルを超えて 3、電波観測による宇宙論 4、まとめ
標準宇宙モデル Planck HP ・インフレーションで密度ゆらぎ生成 ・平坦 ・冷たい暗黒物質 ・宇宙定数
ΛCDMmodel 宇宙論パラメータ Planck only これだけでほぼ全ての観測結果が説明できる
宇宙論パラメータ 密度ゆらぎの初期条件 A~10-9:大きさ ns~0.96:スペクトル 宇宙の構成と膨張 Ωc~0.27:暗黒物質 Ωb~0.05:バリオン ΩΛ=1-Ωc-Ωb~0.7:宇宙定数 H0~70km/s/Mpc:現在の宇宙膨張速度 再イオン化 zre~10:再イオン化の時期 Planck
宇宙論の観測 宇宙背景放射 Ia型超新星 銀河分布 弱い重力レンズ
宇宙論の観測 宇宙背景放射 Ia型超新星 銀河分布 弱い重力レンズ ・宇宙論の要 ・宇宙誕生後40万年の ゆらぎの様子 ・ゆらぎの初期条件 +宇宙論的摂動論で きれいに予言 ・WMAP → Planck ・foregroundが問題 Planck
宇宙論の観測 宇宙背景放射 Ia型超新星 銀河分布 弱い重力レンズ ・z = 0~1.5の宇宙膨張 の進化を測る ・宇宙の加速膨張を示唆 → 暗黒エネルギー ・systematicsの理解が鍵 Conley+ 2011
宇宙論の観測 宇宙背景放射 Ia型超新星 銀河分布 弱い重力レンズ ・暗黒物質の分布を 間接的に測る ・バリオン音響振動 → 角径距離 ・パワースペクトル → ゆらぎの進化 ・赤方偏移空間歪み → 速度場 ・今後大規模化 SDSS Anderson+ 2012
背景銀河 宇宙論の観測 宇宙背景放射 Ia型超新星 銀河分布 弱い重力レンズ ・暗黒物質による 銀河像の歪み ・宇宙膨張とゆらぎ進化 ・観測が進みつつあり 今後の大規模化で 将来有望 レンズ天体 (暗黒物質) 観測 wikipedia
宇宙論の観測 宇宙背景放射 Ia型超新星 銀河分布 弱い重力レンズ Heymans+ 2013 supernova cosmology project 2011
宇宙論の観測 CMB SNIa BAO 弱重力レンズ 2000 2010 2020
宇宙論の観測 CMB SNIa BAO 弱重力レンズ 電波 2000 2010 2020
宇宙論:5つの重要問題 暗黒エネルギー(修正重力理論) 暗黒物質 ニュートリノ質量 原始密度ゆらぎの性質 背景重力波
宇宙論:5つの重要問題 暗黒エネルギー(修正重力理論) 暗黒物質 ニュートリノ質量 原始密度ゆらぎの性質 背景重力波
暗黒エネルギー constant w 宇宙を加速膨張させる エネルギー 状態方程式 宇宙定数:w = -1 ・物理的実体はよくわからない ・宇宙定数は不自然 ・時間変化があるのが自然 Planck
暗黒エネルギー エネルギー 密度 放射 物質 時間
暗黒エネルギー エネルギー 密度 放射 物質 宇宙定数 時間
暗黒エネルギー エネルギー 密度 放射 物質 宇宙定数 時間
暗黒エネルギー エネルギー 密度 放射 クインテッセンス → 早期暗黒エネルギー 物質 宇宙定数 時間
暗黒エネルギー 再イオン化期に影響 → 21cm線で観測 エネルギー 密度 放射 クィンテッセンス → 早期暗黒エネルギー 物質 宇宙定数 時間
原始密度ゆらぎの性質 Planck インフレーションによるゆらぎの生成 ・ほぼスケール不変 → ずれが測られている ・ほぼガウス分布 → まだずれ(非ガウス性)は見えていない 赤が多い? 青が多い? 確率 ゆらぎの 標準偏差 10-5 標準偏差 大スケール 小スケール ゆらぎの大きさ
原始密度ゆらぎの性質 非ガウス性 fNL 10 1 0.1 0.01 非標準 インフレ ーション ゆらぎの非線形効果 サイクリックモデル シンプルインフレーション
原始密度ゆらぎの性質 非ガウス性 fNL 10 1 0.1 0.01 Planckで否定 非標準 インフレ ーション ゆらぎの非線形効果 サイクリックモデル シンプルインフレーション
電波観測による宇宙論 continuum survey → 弱重力レンズ HI line survey(近傍宇宙) → 銀河分布 再イオン化期の中性水素 ・中性水素密度ゆらぎ ・21cm forest 暗黒エネルギー 原始密度 ゆらぎ 早期暗黒 エネルギー z = 0.8のHI intensity mapping Chang+ 2010
電波観測による宇宙論 初めての電波宇宙論 ASKAP-WALLABY(HI) 9,600 hours 30,000 deg2 angular resolution: 30” 7×105 redshifts redshift: 0-0.26 黄:ASKAP 赤:optical (2dF, 2005) Duffy+ 2012
Euclid “Red Book” Abdalla+ 2010 SKA survey 1yr, 20,000 deg2 FOV=10 deg2 continuum survey 0.03μJy~SKA2 redshift survey 0.3μJy~SKA1 Euclid SKA2 SKA1 project redshift imaging start SKA1 108 109~2020 SKA2 109 1010 ~2026 Euclid 108 109~2020
暗黒エネルギー探査 Abdalla+ 2010 SKAによるバリオン音響振動 のシミュレーション ・1 year ・20,000 deg2 HI mass function redshift distribution
状態方程式への制限 黒:SKA1 BAO+Planck 黄:SKA2 BAO+Planck Abdalla+ 2010
時間変化する状態方程式への制限 黒:Euclid all+Planck 黄:SKA2 all+Planck Abdalla+ 2010, Euclid “Red Book”
早期暗黒エネルギー探査 Wyithe+ 2007 高赤方偏移でのバリオン 音響振動観測 ・MWA5000 ~ SKA1 ・3,000 hour Anderson+ 2012
暗黒エネルギー エネルギー 密度 放射 物質 宇宙定数 時間
暗黒エネルギー エネルギー 密度 放射 物質の10%以上なら検出できる 物質 宇宙定数 時間
暗黒エネルギー エネルギー 密度 放射 物質の10%以上なら検出できる 物質 本当に宇宙定数なのか 宇宙定数 時間
SKA時代の宇宙論 (誤差)= (統計誤差)+ (系統誤差)
SKA時代の宇宙論 (誤差)= (統計誤差)+ (系統誤差) 天体が多いほど小さい SKA時代には十分な天体 cosmic varianceの壁
SKA時代の宇宙論 (誤差)= (統計誤差)+ (系統誤差) 天体が多いほど小さい 理論の不定性 望遠鏡特性 SKA時代には十分な天体 数が多ければいいという 時代は終わる。 cosmic varianceの壁
弱重力レンズのsystematics shear 重力レンズ 望遠鏡特性 元々の形 相関 どのような形の銀河がどこにできるか。 モデル化は難しい。単なる誤差ではなく 系統的なズレが生じる。 intrinsicの推定はEuclidの最重要課題
弱重力レンズのsystematics 電波と可視光の相互相関 Patel+ 2010 VLA, MERLIN ⇔ HST 電波と光の楕円の向きの相関
弱重力レンズのsystematics spiral gals Virgo gals 積分偏波角と光学像の相関 Stil+ 2009 偏波度 < 0.03 @4.8GHz 偏波度 > 0.03 @4.8GHz Beck & Hoernes, 1996
弱重力レンズのsystematics 暗黒物質分布再構成のシミュレーション Brown+ 2011 e-MERLIN SKA1
弱重力レンズのsystematics 電波と可視光の相互相関 小さい 積分偏波角によって intrinsicな形を推定 できる 天体を選ぶと 電波と光の 相関は小さい systematicsをとても小さくできる可能性がある
非ガウス性 ISW(CMBと銀河の相関) によるfNLへの制限 銀河のパワースペクトル によるfNLへの制限 Planck fNL = 1の壁 SKA cosmology team
非ガウス性への制限 非ガウス性 fNL 10 1 0.1 0.01 Planckで否定 非標準 インフレ ーション ゆらぎの非線形効果 サイクリックモデル シンプルインフレーション
Carlton Baugh 非ガウス性:multi-tracer Seljak 2009 cosmic varianceをなくす 異なるbiasを持つ2種の天体 ランダム性が消える! biasは基本的に定数だが 非ガウス性があると スケール依存性が出る。 cosmicvarianceなしに 非ガウス性を制限できる
非ガウス性:multi-tracer Ferramacho+in preparation SKA1で観測される様々な種類の活動銀河の パワースペクトルからfNLを制限 青:活動銀河まとめて 黒:SF I, SF II, RQQを分離(X線も使う) fNL = 1の壁を崩す!