1 / 31

MSGC 開発史

MSGC 開発史. 東工大における MSGC の開発         神戸大 越智敦彦. MPGD 研究会  Dec.3,2004. MSGC (MicroStrip Gas Chamber). MWPC のワイヤーの代わりに基板上の細線を電極としたガス検出器 1988 年、 France ILL の Anton Oed が発表 NIM A263(1988) 351-359 東工大ではこれとは全く独立に 1990 年頃から谷森氏が研究に着手 当初は 1 次元型の MSGC を作成. 期待された MSGC の特徴. MWPC に比べ狭い電極間隔

tallis
Télécharger la présentation

MSGC 開発史

An Image/Link below is provided (as is) to download presentation Download Policy: Content on the Website is provided to you AS IS for your information and personal use and may not be sold / licensed / shared on other websites without getting consent from its author. Content is provided to you AS IS for your information and personal use only. Download presentation by click this link. While downloading, if for some reason you are not able to download a presentation, the publisher may have deleted the file from their server. During download, if you can't get a presentation, the file might be deleted by the publisher.

E N D

Presentation Transcript


  1. MSGC 開発史 東工大におけるMSGCの開発         神戸大 越智敦彦 MPGD研究会 Dec.3,2004

  2. MSGC (MicroStrip Gas Chamber) • MWPC のワイヤーの代わりに基板上の細線を電極としたガス検出器 • 1988年、France ILL のAnton Oedが発表 • NIM A263(1988) 351-359 • 東工大ではこれとは全く独立に1990年頃から谷森氏が研究に着手 • 当初は1次元型のMSGCを作成

  3. 期待されたMSGCの特徴 • MWPCに比べ狭い電極間隔 • MWPC: ~2mm MSGC: ~0.2mm • 空間分解能 30μm • MWPC比1/10 • 入射粒子許容量 107/sec・mm2 • MWPC比1000倍 • 時間分解能 <10nsec • MWPC比3倍 • エネルギーの同時測定が可能 • 構造がシンプルで軽量 一時期は、ATLAS、CMS実験のTracking detector としてや、その他多くの機関で開発が進められた

  4. 東工大におけるMSGC開発 • 東工大(谷森グループ)では、二次元画像検出器としてMSGCを開発 • Backstrip 電極を用い  て、2次元読出を試  みる • 1993年、2次元 MSGC 試作機が  できる

  5. 5cm角二次元MSGC試作機 • LSI パッケージの上にMSGCを実装 • 読み出し面: 5cm x 5cm • 信号間隔: 200μm • Total 516 readout

  6. 開発当初の問題点 • 安定に高い増幅率が得られない • Gain 100~200 程度 • 特に Backstrip からの信号が小さいのが問題 • 電極構造(絶縁体の厚さ、陽・陰極の太さ、形状など)の最適化の必要性 • 高ゲインの多チャンネルアンプ開発の必要性 • 増幅率が時間変動する • 絶縁体表面へのチャージアップが原因 • 表面抵抗率のコントロールの必要性

  7. 二次元像撮影への道 • 高ゲインのアンプの開発 • 1V/pC 16ch/board using TRA1000 • 電場構造の最適化 • 表面電極-バックストリップ間の距離 • 8μm → 17μm へ • 放電防止策の数々 • カソードエッジ保護 • 電極を丸めた構造 • データ収集システムの構築 • CAMAC を用いた 1kcps 程度のもの

  8. 二次元像撮影の成功 • 1994年末頃、X線を用いた2次元透過像の撮影に成功

  9. X線二次元透過像の撮影 RI (Fe55) を使い、10分照射したもの。イベント数は約 7k イベント

  10. 高輝度X線の検出器へ • 1995年には、X線発生器を導入 • 高輝度X線を用いた測定へ • X線の最大許容入射量の測定 • 高統計の画像による、位置分解能の測定

  11. 5cm MSGCで行われた測定 1995 ~ 1996 • 二次元X線透過像 • 位置分解能: 60μm • ゲインの時間安定性 • X線偏光検出 • Modulation ~12% for 8keV • エネルギー分解ラウエ法

  12. エネルギー分解ラウエ法

  13. リアルタイムX線イメージングへ 1996年~ • MSGCの高入射許容量の特性 • リアルタイムイメージングが可能 • 物質の変化を動的に観察できれば、測定技術に革命的な進歩をもたらす可能性あり • しかし、高速のデータ収集システムが必要 • これまでのCAMACを用いたデータ収集 • 1k evt/sec が限界 • リアルタイムイメージングには、さらに2~4桁上が必要 • 10cm角MSGCと、高速データ収集システムを開発 • X線入射イベントを全てハードウェアで処理

  14. 10cm角MSGCの開発 • 1997年~ • Anode, Cathode, それぞれ 512ch の読み出しがある

  15. 高速データ収集システム • 最大10Mcpsのデータ取得

  16. MSGC+DAQシステム 1997年

  17. X線動画像の撮影

  18. Realtime X-ray imaging

  19. X線回折線の時分割イメージ

  20. MSGCに内在する問題 • 高ゲインでの安定動作が望めない • MSGC単体では、せいぜい103まで • ゲインが数百を超えてくると、放電破壊の確率が増加 • 放電が起こると、隣接する数本のアノードが同時に切断 • Xeガス中での動作では、さらにゲインが低い • 電極の距離、ガスの種類などの最適化では限界あり • そこで、さらなる工夫を考える • 背面補助電極構造によるストリップ切断対策 • キャピラリープレートを用いた補助増幅機構

  21. 補助電極機構 1998年 • これにより、アノードストリップ切断による画像の欠けは劇的に減少する

  22. キャピラリープレートの導入

  23. キャピラリプレートよる問題 • 少々 high rate のX線入射で、像が見えなくなってしまう。 • キャピラリ内部のチャージアップによるもの

  24. 導電性キャピラリプレート 1999年

  25. Xeガスの使用 • Xeガスは、Arに比べX線の吸収が非常に大きく、また光電効果によるPrimary 電子の飛程も短くなる。

  26. 各種実験への応用 • 超迅速X線結晶構造解析法 • 放射光を用いたたんぱく質の小角散乱 • Micro TPC • Γ線方向検出器

  27. 超迅速結晶構造解析法へ • MSGCを用いた新しいX線結晶解析方法 • CRP法(連続回転写真法)

  28. それでも残った問題点 • 大面積のMSGCを、一様な高ゲインで安定に動作させるのは、やはり至難の業 • MSGC、キャピラリプレート双方に問題あり。 • 結局、MSGCの安定動作が難しいため、ATLAS、CMSをはじめとする多くの研究グループは、MSGCから手を引く • 電極構造の根本的改良による解決策を考案 • 1999~2000年、試作機製作へ … MPGC (μ-PIC) と命名

More Related