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11[ 再 ] ・名前を つけてくくる

11[ 再 ] ・名前を つけてくくる. 2009.07.14. 青山 ・文化人類学. 初回参照:4つのキーワード. 普遍性 たとえば「人類」であるかぎり、どこかで共通点はあるはずで、なにかしらわかり合える部分はあるだろうし、地球上で暮らすひとびとが持っている文化に違いはあれど、ひとが「文化を持っている」こと自体は普遍的であろう 多様性 とはいえ、個々のひと・文化の特徴はさまざまであろうし、その多様性を留保することは、おそらく大事なことだろう 個別性 普遍性と多様性の両方をつきつめていけば、「個別性」とその尊重というのがひとつの究極点にあるのかもしれない 相対性

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Presentation Transcript


  1. 11[再]・名前をつけてくくる 2009.07.14.青山・文化人類学

  2. 11[再]・名前をつけてくくる 初回参照:4つのキーワード • 普遍性 • たとえば「人類」であるかぎり、どこかで共通点はあるはずで、なにかしらわかり合える部分はあるだろうし、地球上で暮らすひとびとが持っている文化に違いはあれど、ひとが「文化を持っている」こと自体は普遍的であろう • 多様性 • とはいえ、個々のひと・文化の特徴はさまざまであろうし、その多様性を留保することは、おそらく大事なことだろう • 個別性 • 普遍性と多様性の両方をつきつめていけば、「個別性」とその尊重というのがひとつの究極点にあるのかもしれない • 相対性 • 個別性の尊重について考慮するには、お互いを入れ替え可能とする考えかた=「相対性」についての理解が必要となろう

  3. 11[再]・名前をつけてくくる 名前をつけてくくる(1) • 人間が本質的・普遍的に持っている「言語を使い『名前をつけてくくる』能力」がもたらすのが「ラベル貼り」 • もしその能力がなければ、それはそれで困ることになる • 「ラベル貼り」は、常に個性の無視を伴う • 「在日」のひとびとは、当然ながら、みな同じではない • けれども、なんとなく「自分たち日本人とよく似ているが違っている・得体のしれない・なんだかこわい」ひとびとの集団がそこからイメージされる • 「ラベル」は誰が貼るのか/はがすのか • それが「言語」という社会/文化の共有物である以上、ラベルを貼る主体は「社会/文化」ないし「わたしたち」というとらえどころのないものになる • しかし、わたしたちひとりひとりは決して無関係ではない

  4. 11[再]・名前をつけてくくる 名前をつけてくくる(2) • 生活の便宜上、ある程度ラベル貼りは避けられないが、同じラベルが貼られているひとびとの間には、実は様々な個性の差があるのだ、ということはいくら気にしても気にしすぎることはない • ステレオタイプ的なラベル貼りによって行なわれる「差別」「ことばの暴力」の危険性も、いくら気にしてもしすぎることはない • ラベルを貼ってひとくくりにすることは、ひとをモノ扱いすることに近い • 「杉原」でしかありえないそのひと、という唯一無二の存在ではなく、「在日」としていっしょくたにするのは、「モノ扱い」といっても過言ではない • 「モノ扱い」だからこそ「いけないこと」なのであって、「差別だから」いけないのとは少し違う

  5. 11[再]・名前をつけてくくる 4つめのキーワード:個別性 • ①普遍性+②多様性(8つの民族誌フィルム)、③相対性(自文化中心主義と文化相対主義)に続く、4つめのキーワードとしての個別性 • 「多様性」と重なる点は多いが、 • 「普遍性」と対になって、「全体のなかでの収束と拡散のバランス」という側面を重視する「多様性」に対し、 • 個に注目し、ひとつひとつ(あるいはひとりひとり)の持つ差異を無視してはいけない=ひとくくりにしてはいけない、という側面をより重視する • cf. 「中国人は(みんな)ねこを食べる?」 • cf. 「青短はみんなお嬢様? みんな派手?」

  6. 11[再]・名前をつけてくくる くくりかた(1) • 「平均値」 • ある要素(複数でもいけないことはないが、ややこしい)に着目してなんらかの数値化(擬似的にでも)を行ない、その平均値をとる、という考え方 • ばらつきが極端な場合、平均化することで意味を失なう可能性もある

  7. 11[再]・名前をつけてくくる くくりかた(2) • 「最頻値」 • ある要素(複数でもいけないことはないが、ややこしい)に着目して「大多数こんなもんだろう」、という考え方 • ごく少数のマイノリティは特に見落とされる危険性がある

  8. 11[再]・名前をつけてくくる くくりかた(3) • 「最大公約数」 • 全体に共通する要素(ごく一部分)を抽出して特徴とする。いわゆる「近代 modern」における「国民化 nationalization」の過程で形作られていく同質性はこれ • 時には、まったく共通要素を持たなかったひとびとにまで、それがかぶせられることがある……アイヌや琉球=沖縄における事例参照

  9. 11[再]・名前をつけてくくる ラベル貼りによるくくり • あるくくられた集団に対して、その一部が持つ属性が全体に敷衍されてしまうことがある • 青短の子って金曜日は毎週合コンしてるんでしょ? • ○○中は今荒れてるから、あの制服・ジャージの子たちは万引きするかも知れないよ! • 最近在日外国人の犯罪が多いから、入国管理を厳しくしなければ。 • こないだ在日の高校生が別の高校生にからんでるを見たから、やっぱり怖いな。 • しばしば「不快なひとくくり」になることがあり、それが「差別」へとつながっていく

  10. 11[再]・名前をつけてくくる 「近代」と「国民国家」(1) • 前期後半で述べてきたような「マイノリティの同化」の問題や「ラベルを貼って差別する」という問題が顕著になったのは、近代という時代において、国民国家という制度が整えられたことと深く関係している • 「近代」も「国民国家」も、そのなかで「多様性」を否定し、できるだけ均質な空間を作ろうとする傾向をもっていた • 標準語をつくって、全国で同じ言語を話させよう • 地域ごと・民族ごとの独自の文化を消し去って、全国を同じ文化にしてしまおう • なぜそうしたのか? というと、その方が国家を運営するうえで「効率的なシステム」だから。例外が少なく、同じような人間の集まりの方が、管理しやすいから。

  11. 11[再]・名前をつけてくくる 「近代」と「国民国家」(2) 多様・雑多 均質化・画一化 =「くくり」 多様化 & さらなる画一化

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