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豚エンテロウイルス(テシオウイルス)性脳脊髄炎 Teschovirus encephalomyelitis (previously enterovirus encephalomyelitis)

豚エンテロウイルス(テシオウイルス)性脳脊髄炎 Teschovirus encephalomyelitis (previously enterovirus encephalomyelitis). 対象家畜 : 豚、いのしし ( 1929 年チェコの Teschen 地方で初発) 原因 :  ピコルナ属の豚テシオウイルス( PTV )および豚エンテロウイルス( PEV )。いずれも国内外に広く分布しており、健康な豚の扁桃や糞便から高率に分離される。

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豚エンテロウイルス(テシオウイルス)性脳脊髄炎 Teschovirus encephalomyelitis (previously enterovirus encephalomyelitis)

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Presentation Transcript


  1. 豚エンテロウイルス(テシオウイルス)性脳脊髄炎豚エンテロウイルス(テシオウイルス)性脳脊髄炎 Teschovirus encephalomyelitis (previously enterovirus encephalomyelitis) 対象家畜: 豚、いのしし (1929年チェコのTeschen地方で初発) 原因:  ピコルナ属の豚テシオウイルス(PTV)および豚エンテロウイルス(PEV)。いずれも国内外に広く分布しており、健康な豚の扁桃や糞便から高率に分離される。 疫学: 一般に病原性は弱く、一部の強毒株のみが神経疾患を起こす。最近ではほとんど発生しておらず、より穏やかな神経疾患が世界各地で報告されているのみ。生後2~3週間は母豚から受け継いだ受動免疫によって守られており、移行抗体が消失する3~4週齢の子豚が発症する。しかし、移行抗体が完全に消失する前に初感染し、発症する豚はきわめて稀(不顕性感染) 。 臨床症状: 運動失調や四肢の麻痺・硬直等の神経症状を主徴とするが、罹患率・致死率は低いものがほとんど。重篤例では、月齢を問わず、高熱を出し、四肢が麻痺して起立不能となり、眼球振とう、全身性痙攣、昏睡などの神経症状を示し、急性経過で死亡する。

  2. Teschen disease (Teschovirus encephalomyelitis) eradication in Czechoslovakia: a historical report 10万頭当り 年 1952 1953 1954 1955 1956 1957 1958 1959 1960 1961 1962 1963 1964 1965 合計 % 症例数 137,396 126,583 65,664 69,407 58,349 35,963 20,754 7,271 6,446 3,168 2,173 790 1,455 1,827 537,480 100.00 死亡 8,486 13,796 2,492 4,050 1,767 1,207 1,249 1,207 928 724 436 194 305 336 558 6.80 食用と殺 115,931 111,021 61,644 56,258 56,154 34,651 19,139 6,563 5,003 2,444 1,699 584 1,104 1,439 473,625 88.12 罹患率 2,794 3,033 1,394 1,313 1,087 662 393 128 108 54 37 14 24 33 チェコスロバキアでは1940年代と50年代に流行があった。14,801村の65,597農場で発生し( 4.43農場/村)、農場当り2.10頭が罹患した。淘汰と包囲ワクチン接種により終息した。 新規症例数 伝播力が強い!

  3. Teschen 病、 Talfan病、豚灰白髄炎( poliomyelitis suum )、良性流行性麻痺(benign enzootic paresis) 豚エンテロウイルス血清型1を原因とし、強毒および弱毒の変異株がある。このウイルスは豚が飼育されている全世界に存在するが、ほとんどが不顕性感染で臨床例の流行は稀である。 Teschen 病は、ドイツとポーランドの国境地帯およびマダガスカル島で流行した重篤な病気に対して使われる。軽症例の発生はTalfan病と呼ばれ、1957年英国WalesのTalfan丘で流行したことに由来している。西側社会の大半の国では、このウイルスが広範に広がっていることが判る前に、間違ってTeschen 病を通知すべき疾病としてしまった。 Teschen/Talfan 病の重要性 中央ヨーロッパで激しい流行があり、Teschen 病は淘汰政策の対象とされるため怖い病気と見做されている。そのような政策が採られるため、公式には重要な疾病とされている。しかし、現在実発生は稀で、重要な疾病ではない。 Teschen/Talfan 病に警戒すべきか? いいえ、あなたの国が通知対象疾病と定め、発生時に淘汰を要求されないないならば・・・。 管理と予防 不活化ワクチンが製造されていたが、発生がほとんどなくなったので、製造中止になっている。唯一の予防策は、初乳を十分に与えることである。 ThePigSite

  4. FAO EMPRES: Teschovirus encephalomyelitis in the Republic of Haiti, 2009 ハイチで神経症状を呈して死亡する症例が2月に確認され、3月に米国農務省により確定診断された。遡及調査で1月に流行が始まっていたことを確認。罹患率は30-40%、発病から3日目に40-50%が死亡。 30-40%に麻痺が残り、回復例はわずか。 3ヶ月後にはドミニカ共和国との国境にまで広がり、国際機関によってワクチン接種などの防疫が行われた。診断体制の欠如と不十分な生物学的安全対策が蔓延を招いた。

  5. 2010年1月には大地震に見舞われ、10~20万人が死亡した。畜産業と言うには余りにも・・・・世界の最貧国2010年1月には大地震に見舞われ、10~20万人が死亡した。畜産業と言うには余りにも・・・・世界の最貧国 FAO EMPRES No. 36 – 2010

  6. OIE陸生動物衛生規約 第15.5.1条 総則 陸生動物衛生規約において、テシオウイルス脳脊髄炎の潜伏期間は40日とする。 第15.5.2条 テシオウイルス脳脊髄炎の清浄国 過去3年間に亘ってテシオウイルス脳脊髄炎の発生がなかったことが証明された場合に清浄国とみなす。 その期間は、テシオウイルス脳脊髄炎に対するワクチン接種の有無にかかわらず、殺処分政策が実施されている国において最後の罹患動物がと殺されてから6ヶ月からとする。 FAO EMPRES No. 36 – 2010 ウイルスは腸管で増殖し、糞便中に大量に排泄される。感染力がきわめて強く、ごく微量の糞便汚染で経口感染する。感染後最初の臨床徴候は、通常、20日間の潜伏期を過ぎてからである。 このウイルスは環境中で5ヵ月間感染性を維持する。熱、油性溶媒に抵抗性だが、次亜塩素酸ソーダ、70%エタノール、 pH( 9.5 以上または2.5 以下)によって不活化できる。

  7. 豚エンテロウイルス性脳脊髄炎の国内初発例、富山 2002年豚エンテロウイルス性脳脊髄炎の国内初発例、富山 2002年 繁殖豚約70頭飼養規模の一貫養豚農場において4腹分の子豚41頭を離乳し2豚房にて飼養したところ、2豚房で7頭(うち6頭は同腹)が相次いで神経症状を呈したため、病性鑑定を実施した。臨床症状、病理検査、ウイルス学的検査により、本症例をブタエンテロウイルス性脳脊髄炎と診断した。本症例は日本国内初の確定診断症例となった。本性例における病変分布およびウイルス分離結果から、ブタエンテロウイルス性脳脊髄炎の診断には脳幹部、小脳および脊髄のウイルス検索が重要であり、これにより確定診断が可能と考えられた。 日生研だより 2009年11月号 2002年以降も国内で病理組織学的、免疫組織学的にエンテロウイルス性脳脊髄炎が疑われ、RT-PCRにてPTVの遺伝子が検出されている例が報告されているが、いずれもウイルス分離に至っておらず、エンテロウイルス性脳脊髄炎と確定された例はない。

  8. 母豚240頭を飼養する一貫経営農場で、10月に発育良好の50~70日齢の肥育豚5頭が、突然、四肢麻痺、眼球振せん等の神経症状を呈し、抗生物質で治療するも3~4日後に死亡した。11、12月は発生がなかったものの、同様の50~70日齢で神経症状を呈し、急性経過で死亡する豚が、平成21年1月に3頭、2月に1頭、3月に12頭、4月に6頭みられた。母豚240頭を飼養する一貫経営農場で、10月に発育良好の50~70日齢の肥育豚5頭が、突然、四肢麻痺、眼球振せん等の神経症状を呈し、抗生物質で治療するも3~4日後に死亡した。11、12月は発生がなかったものの、同様の50~70日齢で神経症状を呈し、急性経過で死亡する豚が、平成21年1月に3頭、2月に1頭、3月に12頭、4月に6頭みられた。 剖検所見では、体表リンパ節の腫大、脳血管の充うっ血が認められた。病理学的検査では、全頭の脳幹部に非化膿性脳脊髄炎が認められた。大脳、小脳及び延髄から 豚エンテロウイルスが分離された。 後肢麻痺、起立不能 豚エンテロウイルスAの関与を疑う豚の脳脊髄炎発生事例、新潟 2008年

  9. 分離株を用いた発生農場におけるステージ別中和抗体検査では、平成20年には母豚の抗体価にバラツキがみられ、肥育豚は20日齢以降に抗体の上昇がみられた。平成21年の検査では、平成20年と比べ、母豚の抗体価のバラツキが減り、肥育豚の感染時期が遅くなり、分離株を用いた発生農場におけるステージ別中和抗体検査では、平成20年には母豚の抗体価にバラツキがみられ、肥育豚は20日齢以降に抗体の上昇がみられた。平成21年の検査では、平成20年と比べ、母豚の抗体価のバラツキが減り、肥育豚の感染時期が遅くなり、 発生頭数が減少した。好発時期である60日齢以降に感染することで、今後、発生が終息するこ とが期待される。 病変部の抗原証明ができないことからPEV-Aの関与が疑われた脳脊髄炎と診断した。これまでにPEV-Aを原因とする脳脊髄炎の報告はない。

  10. 2008年10月以降、約2か月齢の肥育豚が神経症状を呈し死亡する事故が発生し、11月までに計38頭が発症し、発症豚の多くは発症後数日以内に死亡した。2008年10月以降、約2か月齢の肥育豚が神経症状を呈し死亡する事故が発生し、11月までに計38頭が発症し、発症豚の多くは発症後数日以内に死亡した。 非化膿性脳脊髄炎: 大脳半球に比べ脳幹部で重度な傾向を示し、灰白質に神経細胞の中心性虎斑融解 豚エンテロウイルスAの関与が疑われた症例の病理組織学的検索、新潟 2008年

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